1975年 日本 93分
タイトルは「とっかん」と読み、突貫する時などに咆哮する声のことを指す。シリアスな戊辰戦争と同時進行で、若者の性を描く。どっちかというと下ネタ満載で主題は若者の方に置かれてる。
冒頭からオナゴを襲う主人公の一人千太(伊藤敏孝)から略奪した万次郎(岡田裕介)は、しっかりオナゴをものにする。世の中に逆らって生きようとする「剛」の千太と、世の中をうまく渡っていっておいしいところを取ろうと言う万次郎、これが始めての出会いのシーンである。以後千太は小隊長に抜擢され、万次郎は相変わらず風来坊、そんな二人が戦場に・・。
シリアス面担当は高橋悦司、戦争の緊張感を漂う役を担っている。片や千太、爆弾が飛び交う中でオナゴに夢中、いついかなる場面でも時代を動かしているのは性へのエネルギーだと言わんばかりのラストだ。相変わらずドンバンやりつつも反戦メッセージを入れながら若者を描く、こういう雰囲気って岡本監督ならでは、ですね。