2005年08月23日

続・男はつらいよ(男はつらいよ2)#418

1969年11月 日本 

オープニングはその後のシリーズに定着しつつ1作目にはなかったパターンから始まる。そう、寅さんの夢のシーンである。今回の夢は物語と深く関連があり、寅次郎の母親が登場する。寅のイメージの母はやさしく上品だ。そして蒸気機関車の音に起こされ・・・。

約1年振りに柴又に帰ってきた寅。とらやの新しい店員の女の子は寅次郎のことを知らない。前作のラストで誕生した満男は相変わらず四角い顔が寅に似てるなんて言われてる。なんだか渋い寅さん、ちょっと寄っただけですぐに旅にでてしまうが、散歩先生(東野英治郎)の家を立ち寄ったら、美人の娘さん夏子(佐藤オリエ)に会い、そのまま食事をご馳走になるが、急に胃痙攣を起こし緊急入院。このへんの流れはTVドラマシリーズと関係があるらしい。映画だけ見てたら夏子と努先生の出会いの場を作っただけのように見える。

さて、病院でも例の調子で大騒ぎ、夜は抜け出し弟分の登と居酒屋で一杯。お金の持ち合わせが無いことに気付き、無銭飲食で警察のご厄介に。2作目は涙もろいさくらは号泣、いづらくなってまた旅に出る。京都・清水寺、嵐山で源吉(佐藤蛾次郎)をサクラに占い師をしているところを観光に来ていた散歩先生にばったり。正職につけと説教する先生に、寅は京都に母親がいることを告げる。

ここで、2作目のメインの1つでもある母親とのエピソードが始まる。グランドホテルという名前だけはそれなりのラブホテルに母を訪ねた寅次郎と夏子は夢に出てきた母親に会うが人違い。本当の母親はそこの経営者の菊(ミヤコ蝶々)であることが判明するが、冷たくあしらう菊に寅はショックを隠し切れず、宿で号泣する。

ミヤコ蝶々って凄いエピソードが残っているが、役の上でも存在感ばちくりだ。寅の母親役はこの人しかいないだろうという貴重な立ち居振る舞いである。

んでもって、この後、夏子は病院の先生と仲良しな場面を目撃した寅は柴又を去っていく。全くいいところなし、なのであるが、ラストシーンにはちゃんとホッとさせられる場面が用意されている。新婚旅行に京都に来た夏子が亡くなった散歩先生宛に手紙で報告しているのだが、その中に寅さんとお母さんが京都の橋の上を仲良く歩いているところが目撃されている。「お母さん」と呼びたかった寅は何度も「お母さん」と呼んでいる。靴磨き代をせびるがお菊さんは変わらずにカネは自分で払え〜なんて言っている。母との別離、失恋、死別と続いたつらいことから一転、爽やかなシーンである。寅の母、菊はこの後1作出てくる。

さて話は、その母子の姿を夏子が「お父さんにも見せたかったけど、もういないのね」とつぶやいて終わる。もう一人の主人公でもある散歩先生は、最後に「江戸川で釣ったうなぎが食べたい」とわがままを言い、息を引き取る。寅、源、タコ社長、おばちゃんも巻き込んですったもんだの末、本当にうなぎを釣ってしまうというお手柄も間に合わない。

今回の笑いどころ
・失恋した寅次郎を見るのがつらかったととらやに戻ってみんなで言いあうシーン。電気をつけるとそこには打ちひしがれた寅次郎が。気付かずに「ああいうのを三枚目って言うんだ」と続けるおいちゃん。初代おいちゃんの森川信はなかなかの喜劇役者ぶりである。
・もう一つ、母親とさんざんな別れ方をした寅をみんなで迎えるシーン。「お母さん、お袋、母などは禁句だ」と事前に打ち合わせるにもかかわらず、ついつい出てくる母ちゃん話。TVをつけると「お味噌ならハナマルキ、おかあちゃーん」なんて言っている。このCMはあとで色恋で浮かれた寅次郎が酔って歌いながら帰ってくるときにも口ずさんでいる。

今回の泣きどころ
・やっぱり失恋した寅が2階の部屋でさくらに「顔で笑って、心で泣いて。そこが渡世人のつれえところよ」と声を偲ばせるところですね。

その他どうでもいいことだが、弟分の登は最後に無事就職を決定。源吉は謎のままとらやで働いてる。


posted by 映画のせかいマスター at 06:55| Comment(2) | TrackBack(0) | 男はつらいよ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする