「男はつらいよ」シリーズは脚本のうまさやカメラワークもさることながら、場面転換などに使われる効果音も抜群である。
中でも三大効果音は「蒸気機関車」「三味線」「寺の鐘の音」だ。
将来蒸気機関車がなくなって懐かしい映像になるだろうということを予感してたからかどうかは定かではないが、「蒸気機関車」は本当に良く出てくる。「ボーーッ」という音に起こされたり、そのままオープニングテーマに移行したり、エンディングを迎えたり。映像の中にも何気なく機関車がシュッポシュッポ煙を炊きながら横切っていくシーンも多い。
次に「三味線」。これは喜劇風に笑いを狙ったシーンで必ずかかる訳だが、「ペペンペン」というお約束が聞こえてきたら、さあ笑おう、という準備をしてしまうので、条件反射となってしまってる。尺八の音色と合わせて聞こえてくるとその効果は倍増する(笑)
そして帝釈天の鐘の音。8作目では寅次郎の心にマドンナが染みてくる時にボーンという音を被せていたが、これもまたお寺の近くという地の利を生かした効果音である。鐘を突いているのは源吉でしょうか。