2006年01月01日

スーパーの女 #476

1996年 日本 127分 伊丹十三監督作品

伊丹監督得意の?業界モノ。経営が傾いたスーパー「正直屋」を舞台にスーパー大好き主婦が全ての膿を出し切って再生させるお話。私はスーパーなんてほとんど行かないけど面白かった〜!

なんと言っても出てくる人たちの腐り方(笑)ライバルの安売り大魔王の社長(伊東史郎)は、かつての正直屋の社員、店員をごっそり連れ出して今では正直屋を買い取ろうとしている。現在の正直屋の店長はライバル店のスパイ。裏方の職人さんはいわゆる職人気質で、大事な仕事は自分でやらないと気がすまない。主人公の専務(津川雅彦)も職人の腕を認めていて、システムが回っていなくても職人はプライドが高いから、と何も言えないでいる。で肉部門の親方は高い肉を仕入れて安い肉と混ぜて卸してるし、影でこっそり良い肉を密売してる。売れ残りの食品はリパックして日付を付け直し、それを知ってるパート主婦らはやる気ゼロ!

こうした環境で、買い物代好きな主婦(宮本信子)が、主婦の目からお客第一、鮮度優先のスーパーへと改善していくのだが、ネックになるのは職人。みんなのいえ#219などの三谷幸喜作品でも度々出てくる職人の世界の特異性がここでもいかんなく発揮されている。主人公は「(大量生産が必要な)スーパーに職人は要らない。」と言い切ってしまうが、きつい言い方のようで、これは独立をためらっている職人へのエールでもあった。

こうして職人の一人ひとりを切り崩していくことで、凝り固まっていたスーパーの裏方を解きほぐしていくのだが、その底辺にあるのは新鮮なものを売りたいという企業理念。理念を通すことで従業員がそれぞれの立場で何をすべきか理解し、動き始めるということだ。

ライバル店への店員の引き抜きを阻止する場面で、一人また一人と戻ってくるシーンは感動!


posted by 映画のせかいマスター at 11:26| Comment(4) | TrackBack(0) | さ行の映画(54)+ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする