2006年05月12日

新仁義なき戦い 組長の首 #538

1975年 日本 95分

組長の首っていうからにはついに山守組長との直接対決か?と思っていたら、これまでのシリーズ全てに山守組長役で出ていた金子信夫は出て来ない。舞台も小倉に移動してまったくの新しい作品として生まれ変わった。最初は九州弁の仁義なき〜に違和感があったが、なかなかどうしてこれが面白い。実録というのでモデルがあったんだと思うけど、菅原文太が大活躍。これまでやや抑え気味だったのでスッキリ爽快!な印象だった。こういう映画が作れるんだったら、まだネタは豊富にあるはずなので、もっともっと続いて欲しいシリーズだった。が、残念ながら次で最後になる。平成になっての新シリーズは今のところ見る予定が無い。

門司下関フェリーで敵対ヤクザの組長を殺って7年間の懲役を経て出所した菅原文太だったが、大和田組の反応は冷たかった。獄中で兄弟関係を交わした小林稔侍、ギターを持った渡り鳥に憧れて小林旭と名乗る男の3人は、大和田組を相手取り、500万円を要求する。一方大和田組では組長の跡目争いを室田日出男、成田三樹夫、織本順吉が争っていた。中でも知恵の立つ成田三樹夫は菅原文太を利用して室田を襲撃させる。

前シリーズから引き続く個性派俳優らがここでもいいキャラクターを演じているので、話題には事欠かない。まずは菅原文太一族から。ピラニア軍団の小林稔侍がついに主役級の役に。ラストのキャバレーでの新組長襲撃までずっと出ずっぱり。小林旭を名乗る男は三上寛。本人と同じような青森県出身のフォークシンガー役。室田日出男と刺し違える。さらに渡瀬恒彦。大和田組に抜擢されながら最初の菅原文太の恩を忘れず、最後は菅原サイドに寝返る。身代わりで警察に捕まって厳しい取調べにも瀕死で耐えるど根性役。この人このシリーズではオイシイ役が多い。そして山崎努。ヤク中で大和田組長からも見放されているが、組長の娘梶芽衣子の恋人のため、微妙な位置にいる。成田にそそのかされて大和田組長の首を獲る。

で、大和田組。組長は西村晃。最初はイマイチだったが、だんだんと筋が通ってきて、これからという時に山崎努に殺されてしまう。西村組長が二代目に推薦したのは成田の造反を恐れて織本順吉。能力は無く、結局自ら組長の座を成田に譲る。組長が織本と菅原を兄弟の杯を交わさせたことから、のちの抗争につながる。

面白いのはひし美ゆり子。室田→成田の愛人としてキャバレーのママに座る。下げマンで付き合った男は次々に死んでいく。成田を殺しに来た菅原を誘惑したり、セクシーシーン満載。この人なくして本作は語れない??

大阪まで車で追いかけていくシーンは前シリーズでも似たシーンがあったが、ターミネーターばりに追い続ける菅原文太の渋いところが遺憾なく発揮されてとっても良かったです!

深作欣二
posted by 映画のせかいマスター at 05:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 仁義なき戦い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする