舞台は1941年のハワイ。アメリカ軍内部のいじめに近いシゴキがエスカレートする。軍人たちのオフタイムの生活、人間関係などをうまく描いてアカデミー賞作品賞を受賞している。
1953年と言えば赤狩りの真っ最中。内部告発に近いようなこの映画、かなりリスキーだったんじゃないかと想像するが、それでも評価が高い作品を作り上げた関係者に拍手。
ストーリー的には「愛と青春の旅立ち」などにつながる友情あり、恋愛ありの軍人モノ。
最初に登場のプライベート・プルウイット(モンゴメリー・クリフト)が転属してきた部隊は迎えたアンジェロ(フランク・シナトラ)曰く「ろくでもないところ」。拳闘の経験を買われスカウトされるが、実は以前練習中に相手を失明させた経験があるため、上司の勧めを頑なに拒否する。これがもとでいじめのような訓練の日々が始まる。
彼を擁護したのがアンジェロ。Fシナトラが熱演。若き日のシナトラを初めて見たんだけど、サルっぽくてプレイボーイには見えない役柄だ。音楽界の大物なのにこういう役をしっかり出来るなんて逆に凄い!
彼らを気遣うウォーデン曹長(バート・ランカスター)は、実は中隊長の妻(デボラ・カー)と不倫の関係にある。部下からは世渡り上手のお調子者と思われていたが、ある日アンジェロと営倉主任のジャドソン(アーネスト・ボーグナイン)の喧嘩を止めに入ってプルーに見直される。
この喧嘩はあとあとまで引きずられ、事件が起きてしまうのだが・・。
いろんな喧騒の中、全てを壊すのが日本軍の真珠湾攻撃ということになる。このラストのイッキの盛り上がりも良かった。ラストシーンはプルウイットの恋人ロレーン(ドナ・リード)とカレン。
タイトルだけ見て宇宙に行くSFモノと思っていた私はおバカ!
