2006年07月04日

どですかでん #576

1970年 日本 126分

黒澤明監督初のカラー作品とあって、色彩のコントラストが際立つ作品。これをあえて白黒テレビで見たら、かつての黒澤映画のように「鮮やかな白黒」画面に見えるのだろう。

話は「どん底」で描いたような、バラック小屋の住人たちの話。電車マニアの六ちゃん(彼が電車を走らす際に「どですかでん、どですかでん」と叫ぶことからタイトルになった)、飲み仲間の田中邦衛と井川比佐志はちょくちょく帰る家を入れ替えてる。飲んだくれの松村達雄は姪っ子に内職させて、ある日の晩ついにいけないことを・・。影のある男をうわさする水場の女たち、その男にある日、訳ありの女が訪れて・・。廃車の中で暮らす親子は夢の家を語り、子だくさんの南伸介の妻はアバズレ、オバタリアンの妻を持つ男など個性的なキャラが入れ替わりたちかわり登場。

この映画が作られた頃、この映画の「街」のような景色はそこいらで見られることができた。今見ると非常識な人びとも街全体が家族のような雰囲気の中ではそんなに際立った存在ではなかった。飲んだくれもちょっとおかしな人もずうずうしい人もみんな街の一員であった。そんな古きよき時代がこの映画の中にはずっと生き続けている。

posted by 映画のせかいマスター at 06:42| Comment(3) | TrackBack(2) | た行映画(49)+ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする