1989年 日本 103分
北野武監督のデビュー映画。見てる方が気持ち悪くなるような暴力シーンばっかりだった記憶しかなかったが、見直すとちゃんとストーリーがあった。体裁ばかりを整える世の中(象徴してるのが佐野史朗の警察署長)に、立ち向かっていくイチ刑事のたけし。
ただし、一体何を考えているんだかさっぱりわかんない。でもそんなもんかもしれない。正義感溢れる毎日を送ってる刑事より、たまにはゲーム喫茶で遊んで、後輩にお金を借りてる刑事の方が現実感がある。ん?なんか失礼なこと書いたかなあ??
で、彼には薄弱な妹がいて(川上麻衣子)、彼女をも守ろうとしているようにも、彼女に自分の姿を投影しているようにも見える。
そして巨悪な事件が明らかになる・・。悪人はすべからくひたすら自分の利益だけを狙っている。自分が助かるためには人を殺しても構わない、人が死んだら自分はのし上がる、狡さ、賢さはラストシーンに引き継がれていく。
たけしは素のような演技のような不思議な刑事を演じているが、これがのちのち国際映画賞を取るまでになるとは思わなかっただろう。
最初の中学生を殴ってるシーンはついついタケチャンマンの歌を思い出してしまった!「♪強気を助け、弱きを憎むT!A!K!E!」ってねー