1983年冬 日本 105分
寅さんが帰ってくると、見合いの話が持ちきりなんだが、誰も本人に気付かず、ニセ寅さん(レオナルド熊)が登場!っていう夢からスタート。起こしたのはレオナルド熊。相方の石倉三郎も後半蕎麦屋の出前持ちで登場するんで、コントレオナルドの絶頂期かな。
話は寅さん柴又に帰らない新パターン。博の父親の3回忌で備中高梁に墓参りに行く。その帰り際、酔っ払った和尚の松村達雄と出戻り娘の朋子(竹下景子)に出会いそのまま泊めてもらう。翌朝、朝食を誘われるが「キリがありませんから」と断る寅だったが、急遽二日酔いの和尚のピンチヒッターで法事へ行くことに。寺の前で育ったから、と怪しく笑わせながら(ほとんど行商の話と同じ^^)、無事大役を務める。
その後もついつい寺に居ついてしまい、法事に参加する寅さん。ついに朋子との縁談話が街を駆け巡る。結婚するには坊主にならねばならぬ、と帝釈天の御前様に修行に戻る。
一方、和尚の長男中井貴一は大学にも行かず趣味のカメラに熱中、学費を使い込んだことからついに家を追い出される。恋人の杉田かおる(若っ!19歳です)が東京へ追いかけてとらやで落ち合う。
そして修行も三日坊主で逃げ出した寅さんの元に朋子が訪れ・・・。
かなりいい感じの二人だったが、柴又の駅のホームのシーンはなんとなく定番となった別れのシーン。のちのシリーズで3度別の役で出てくる竹下景子との最初の?別れだ。なんとなく山田洋次監督の竹下景子への信頼感がにじみ出ている1作でした。
さて、見どころはいろいろあるのだが、まずは二代目おいちゃん松村達雄。寺の和尚役で何度目かの復活。シリーズには欠かせない存在ですね。
それから博の兄弟シリーズ。残念ながら父親役の志村喬さんは 前年1982年に亡くなってしまったが、8作目の博の母の葬式の流れと全く同じキャストが登場。父親の家が映るが、8作目のときはSLが背後を走り、本作では同じ構図で電車が走ってる。凄いこだわり!博の兄弟は相変わらず仲が悪く、遺産で喧嘩になるが、ラストの後日談で、博は遺産をタコ社長の工場に寄付してることが判明。お礼に、と社長が満男に買ってあげたのはなんとパソコン。初期の頃のやつでしょうね。冒頭で喧嘩してた社長と博の仲直りも含めて演出凝ってる。そしてさくらの家に届いた年賀状で瀬戸内海にいる寅さん。再婚したレオナルド熊とばったり再会、洗濯物干したままだった、という台詞から、家族3人の洗濯物干しが映って終了。あの洗濯物、なんだか情緒があってよかったです。ハイ!
posted by 映画のせかいマスター at 07:55|
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男はつらいよ
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