1995年 NHK 前後編各70分
なかなか進まない展開も画面から目が離せない完成度の高いドラマだった。いいところで前編が終わって後編につなぐところもグッドです。基本的に原作に忠実なんだけど、小西広之を主人公斉藤由貴の幼馴染の従兄弟役で探偵係として登場させたところがドラマオリジナル。これも退屈させなくて良かったと思う。なんせ、主人公の夫が失踪し、自殺した別姓の男と判明するまでが、前編。小説でも真ん中過ぎまで引っ張るにもかかわらず、間延びした雰囲気は全く無い。
で、後編。旦那の過去の生い立ちが一気にわかってきて解決編としてはリズム良くまとまっている。原作がややヒントも手がかりも乏しく、じりじり膠着した展開なので、TVドラマ版としてはこっちのほうが明快!
名作の原作をドラマ化するに当たり、いろいろ苦労もあっただろうが、うまくまとまった作品でした。
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