2004年 アメリカ 112分 アカデミー賞作品賞 サンドラ・ブロック
冒頭で起きた交通事故に集まってきてた人たちのいろんな状況や感情を一人ずつ遡って見せる。テーマは人種問題民族問題。そんなに生きにくい所で生活しなくてもいいのに、って思っちゃうのは単一民族の日本人の発想だろうか。いろんな人が生活しているL.Aで、ある人は黒人を差別し、ある人は虐げられてる。
いろんな人が繋がっていくという点ではトムクルーズのマグノリア #243を思い出すが、この映画はさらに重いテーマで連鎖させてる。最初の30分くらいは一体何の映画なのかさっぱりわからなかったくらい。
普通に生活している中でこれだけいろんな人がストレスや不平不満を抱えている世の中って一触即発で、ちょっとした不均衡(=クラッシュ)でガラガラと崩れて行くものですね。その中でもすべてが悪いほうに行くのではなく、救われる人もいるって部分が見ててホッとします。
警官という立場でありながら黒人を恨みのように卑下する警官が、家に帰ったらつらい生活を送っていようとは、同僚の警官すら知らない。その正義を貫いた同僚の警官さえ、はずみで黒人を殺しちゃう。殺された黒人の盗難の相棒は、なぜか中国人の移民を開放してる。二人が最後に車を盗もうとした演出家の男は警官に尋問され、妻に罵詈雑言を浴びせられたのを耐えてたが、ついに同僚の警官に怒りを爆発。そしてその妻は最初の警官に命を助けられて・・・っと自分で書いてても訳がわからなくなっちゃいそうな連鎖が続きます。何度も繰り返し見てみたい映画です。
街角でトラブルに遭ったら、この映画を思い出して相手を思いやってみよう。