2020年06月13日

岸辺のアルバム(ドラマ1977)#2731

1977年 TBS 全15回

ホームドラマの金字塔、それまでのホームドラマの壁を破って辛口ホームドラマとしてそれまでの流れを変えたと言われる山田太一脚本作。
川辺にマイホームを建てて一見平和な家族田島家。父親杉浦直樹は仕事に奔走し、家庭にいる時間すら殆どない。良妻賢母だった母八千草薫は、名前も顔も知らない相手竹脇無我からの電話で話しているうちにとうとう一線を越えてしまう。姉中田喜子は大学のサークルでアメリカ人の男に強姦され堕胎する。途中から語り部のように彼の視点から見えるようになる弟国広富之は、モスバーガーの店員の女風吹ジュンにちょっかいかけられつつ、大学受験に挑むが失敗する。どこにでもありそうだけどちょっとこえてしまっちゃった的な感じの家族。それぞれみんな悪い人ではないし、一生懸命生きてる常識人なんだけど、人生いろいろありますね。

それぞれに影響を与えていく人たちとして、母は余命まもない友達に相談しているうちにもうすぐ死ぬときになって浮気の一つでもしててよかったと打ち明けられる。姉は出会った女友達山口いづみに翻弄されて酒タバコを覚える。父は部下の村野武範と沢田雅美に刺激される。弟は風吹ジュンに声をかけられた理由が会社が傾いて建設予定の家に田島家が建ったことで意地悪しようと思ったことを告げられる。彼女の家に招かれて妻に逃げられて隠居生活をしている父を見て、自分の家はみんなロボットのように感情を表さずにいることに腹を立てる。そしてすべての秘密は弟によって暴かれる。

終盤は父親の悲哀がクローズアップ!妻の不貞を知り、言い寄られていた部下を誘うがとっくに他の男のものになってて、坐骨神経痛で倒れてしまう。娘に年上の男津川雅彦を紹介され激怒するが、逆に人間らしいところがないと批判される。仕事ばっかりに生きてきた自分を反省することになる。家族のアルバムをギリギリの状況で取りに帰る中で妻からもキレイ事のアルバムが大事なのかと責められる。

そして物語は川の決壊で終わる。1974年の多摩川水害がモデルで、実際の映像も組み込まれてる。もともとこのラストが先にありきの作品だったようで、それまでのいろんな事件がまるで些細なことであるかのようにすべてをぶっ飛ばしていく。いろいろ印象的!
posted by 映画のせかいマスター at 08:42| Comment(0) | 連続ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする