2006年04月20日

ミリオンダラー・ベイビー #521

2004年 アメリカ 133分

軽く言い切ってしまえば前半はスポ根!でもそう言えない重厚さがあった。独特の画面(顔の一部だけが浮き出たり)は、暗さを感じさせない色使い。主人公が入門するまでに30分かかるストーリーもじっくりでリアルさがある。

古びたボクシングジムの老トレーナー・フランキー(クリント・イーストウッド)。娘に負い目があって女子ボクサーの入門を拒んでる。もう一人のトレーナーはかつてフランキーの言うことを聞かずに試合中に片目を失明したエディ(モーガン・フリーマン)。そこへ不幸な境遇で育った女性マギー(ヒラリー・スワンク)が最後のチャンスを掴みたい、と入門してくる。熱意に押され、入門を許された彼女はメキメキと頭角を現し、ついに世界チャンプへ挑戦するが・・・。

ボクシングシーンは大迫力。主人公が女性だけあって痛みがビシバシ伝わってくる。鼻骨は本当に曲がってるみたいに見えたけど、CGかな?ジムでのいじめや、チャンピオンに挑戦するためのリング外での駆け引きなど、業界の裏話的な部分も面白かった。

で、後半、物語はさらに深いところへと・・。ミスティックリバーなどでも、非常に複雑なテーマを扱っていたが、ここでも難しい題材が待っていた。クリント・イーストウッドって、いろんなものを提示できて監督としても素晴らしい逸材ですよね。

アカデミー賞作品賞、主演女優、助演男優、監督賞

関連記事
ミスティック・リバー #407

ボクシング映画
レイジングブル#439
キッズ・リターン #9

追記。
アイルランドという国は現在でこそ豊かになったが、かつては産業革命から取り残された貧しい国だったそうです。飢饉があると国中に死体が転がって、そこから逃げ出すかのように移民になった人々が世界中に何百万人もいるということ。その中のアメリカに渡った人々はアイリッシュアメリカンと呼ばれ、新天地でも極貧の生活を強いられたということ。

この映画の背景にはそういう問題も込められているというわけですね。
posted by 映画のせかいマスター at 07:15| Comment(0) | TrackBack(2) | ま行映画(17)+ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック

「ミリオンダラー・ベイビー」
Excerpt: 「ミリオンダラー・ベイビー」見て来ました。前評判通りの重いテーマでございました。 公開中という事で"なるべく"ネタバレ無しで感想を少々。 モーガン・フリーマン演じるジムの雑用係スクラップの語り..
Weblog: samuraiの気になる映画
Tracked: 2006-04-20 14:01

NO.113「ミリオンダラー・ベイビー」(アメリカ/クリント・イーストウッド監督)
Excerpt: 「犠牲」なくして成立しないアメリカン・ドリーム。 イーストウッド監督が「ミスティック・リバー」でアカデミー2冠に輝いたのは、記憶に新しい。そして、今回は、本作品で7部門にエントリーされ、4部門でトロ..
Weblog: サーカスな日々
Tracked: 2006-04-28 15:52