2006年12月28日

竜二 #715

1983年 日本 93分

20年以上経った現在でも高い評価を誇る映画。ヤクザ映画なので、いつ抗争に巻き込まれるのかドキドキして見るが、いままでのような襲撃、因縁、といったどろどろしたヤクザ映画とは一味違っていた。ヤクザのこんな一面、主人公の生き方、そして妻、高い評価を受けるのもよくわかる。

刑務所帰りの竜二は、金まわりこそ良かったものの、現在の自分に疑問を持ち、カタギに戻って妻子と暮らし始める。一見平和な生活だったが、だんだん昔に自分に戻りたくなる自分もいる。そんな中、かつての弟分が覚せい剤に手を染め、もう一人は出世していく。そして・・・。

話の展開はそれほど急ではなく、丁寧に作られている。見どころも多いが、かつての兄貴分と居酒屋のカウンターでヤクザは不安だ、と語り合うシーンや、妻の実家にお邪魔するシーンなどが好きなシーンだ。竜二はいい人でよかった、と言ってた家族はまたヤクザに戻った竜二をどう思うのだろう??

あとは配役が面白くて、弟分はかつてジャニーズ事務所の暴露本を書いた元フォーリーブスの北公次、これ以外あまり見ることができません。
もう一人の出来損ないの方の弟分が、ザ・ハンダースを解散し、アゴ&キンゾーで再デビューした頃の桜金造。クレジットには佐藤金造と出ています。この映画の撮影中、現場に遊びに来た松田優作に突然「桜にしろ」と言われ改名したらしい・・。竜二が見てるTV番組の中で「お笑いスター誕生」のアゴ勇がフランケンシュタインになるネタやってた(笑)

妻の永島暎子も良かった!帰ってくると笑顔でお帰り!と迎え、家計もしっかりやりくり。竜二の心がだんだんヤクザに戻っているのを感じると、後押しするような発言をして、最後に抱かれる。もちろん本当は別れたくないのに、夫の好きな道を歩ませてあげようという気配りが凄く良かった。こういう人はもう映画の中にしかいないのかな??八百屋の前の別れのシーン、あの距離感、そしてお互い無言、それでも分かり合う、これぞ夫婦って感じでした。

そして主演の金子正次。実体験を元に脚本を書いたらしいですが、この映画の作製は2002年に「竜二 〜Forever〜」という映画でまとめられています。韓流スターのようでかっこいのですが、後半は病魔との闘いだったのか、頬もこけて壮絶な表情です。そして公開直後にガンでこの世を去り、この映画は伝説となりました。


PS.多分きっと長渕剛がこの映画に影響を受けているんだろうなあ、と思われる部分がいくつかありましたね。

posted by 映画のせかいマスター at 08:10| Comment(4) | TrackBack(0) | ら行映画(17)+ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。
いや〜「竜二」をご覧になられるとは!非常にうれしいですね。
私、この作品好きなんですよ(最近は鑑ておらず、詳細についてはおもいだせない部分が多いですが)。
ヤクザな性分というか、カタギになりきれない竜二、好きなんですよね。地味というか、なんてことないといえばそうなんですが、非常に好きな話です。金造が遊びにきた優作に桜とつけられたのは、私は知りませんでした。
キレイな解釈をされていますが、私は所詮、妻(永島瑛子)も、ヤクザの女だったという気がします。家にきた北公次をみて、「カッコよかったよね」という趣旨の発言をしたと思うのですが。
竜二は自分もそうですが、妻のその辺も感じとり戻るんではないかと私は感じます。
たいへん好きな1本です。
Posted by イエローストーン at 2006年12月28日 16:45
イエローストーンさん、熱いコメントをありがとうございます。せっかくだから私も熱くコメントしますねー。
竜二の妻の「カッコよかったよね」は、「戻りたいんでしょ、戻りなよ」と聞こえました。「私のことはいいから、好きな道を歩んでね」と。美化しすぎかな??^^
Posted by 映画のせかいマスター at 2006年12月28日 17:15
こんばんは。
なるほど、そう感じられましたか。
私は最近みてないので、詳しくはいえませんが、みたときの印象では、妻は本当にそういっているように感じました。そして竜二のほうが、そんな妻のことも思うように感じました。
要は自分なんですが、八百屋の前もあんなとこに並ばせたらイカン(その手のセリフも前にあったような)と思って決意する。
感じかたは人様々ですですよね。それが映画だと思います。
私は絶対的に主役本意でみてしまうんですよね〜
では、また。
Posted by イエローストーン at 2006年12月28日 21:07
>感じかたは人様々ですですよね。それが映画だと思います。

ですよねー、なので、こうして意見交換できるのは大変貴重なことだと思います。ありがとうございます。
いろんな人のいろんな見方、読んでて楽しいですが、イエローストーンさんは特に力作が多いので楽しみです。今後ともよろしくお願いしますね〜!

そういえば、あまり主役の立場で見ていなかったかも・・^^
Posted by 映画のせかいマスター at 2006年12月28日 21:38
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