2005年04月20日
1936年 アメリカ 83分
チャップリン映画機械工場で流れ作業をする工夫チャップリン。いつの間にかネジを締める動作が止まらなくなって、同僚の鼻を締めてったり、ベルトコンベアに挟まって歯車の間を行ったり来たり、開始早々からぶっ飛ばして笑えます。顔を固定してて順番に口の中に食べ物を運んでくれる自動食事機、次のお皿に行く前にお口を拭いてくれたりするんだけど、実験台となったチャップリン、だんだん故障が見つかって・・・。という所なんて子どもから大人まで誰もが笑えるシーン。
物語の展開もスピーディで、工場で手が止まらなくなって入院、退院後落ちた旗を拾ってたら共産主義のパレードに巻き込まれ、リーダーと誤解されて刑務所へ。隣の男が持ち込んだ覚せい剤を食べちゃってへろってる所に脱獄を見つけて無事釈放。でも刑務所の方が居心地が良くてわざと無銭飲食で逮捕される。護送車の中で出会った貧乏な娘と意気投合して真面目に働こうと決意。デパートの警備員に。そこで工場の時の同僚と再会。そして最後は歌謡ショーで拍手喝采。というあっという間の80分だった。
当時はまだなかった機械のオートメーションのセットなど、工場のシーンが有名だけど、不況下で失業者が溢れたり、貧しさゆえ泥棒を繰り返すが不幸のスパイラルから抜け出せない娘など、時代を風刺したストーリーである。機械化する人間社会の中で自分なりの幸せを追求する後ろ姿はハッピーエンドでありながら何かを感じさせる。
劇中、チャップリン映画では始めて会話する登場人物が出てくるが、相変わらずチャップリンは喋らない。ただし歌のシーンでは、カンペを飛ばしちゃって即興で「ティティナ」を歌う歌声も聴ける。この歌も良かった。初めて映画の中で発した声が歌声というのもいいですね。
posted by 映画のせかいマスター at 05:56|
Comment(8)
|
TrackBack(8)
|
チャップリン
|

|
この記事へのトラックバック
コメディ映画の謎
Excerpt: コメディ(喜劇)映画をいろいろ見ていると、ある“驚異的なこと”に気づく。 一般的に映画というのは、プロデューサー、監督、脚本家など、さまざまなスタッフがコラボレートして製作を進めていく。それ..
Weblog: オヤジライターが、もの申す!
Tracked: 2005-04-20 22:54
モダンタイムス
Excerpt:
評価 ★★★★★
機械化が進み、働く人の心の裏側を描いて、近代社会を皮肉ったすばらしい作品。
現代の世の中もストレス社会であるが、それでもなお力強く生きようとする生命本
Weblog: 羅夢の映画放浪記
Tracked: 2005-12-10 00:20
モダン・タイムス
Excerpt: 昨日の日曜日から2週間にわたって、BS2でチャップリン特集です。 私は、好きなわりに、1作品も持っていないので、 これを永久保存版に録画するつもりでいます(^_^;) 1作目は、『モダン・タイムス』..
Weblog: まるっと映画話
Tracked: 2006-07-24 18:35
モダン・タイムス
Excerpt: (1936/チャールズ・チャップリン監督・製作・脚本・音楽/チャールズ・チャップリン、ポーレット・ゴダード、チェスター・コンクリン、ヘンリー・バーグマン/87分)
1970年代の初めの頃にサイレン..
Weblog: ::: SCREEN :::
Tracked: 2006-07-26 22:01
モダン・タイムス
Excerpt: {{{
1936年製作 米国
原題:MODERN TIMES
監督、脚本、音楽:チャールズ・チャップリン
出演:チャールズ・チャップリン、ポーレット・ゴダード、ヘンリー・バーグマン
..
Weblog: PANAの言いたい放題
Tracked: 2006-11-21 06:47
「モダン・タイムス」「チャップリン 世紀を超える(NHKハイビジョン特集)」
Excerpt: ●モダン・タイムス★★★★★
【NHKBS】チャップリン特集第1弾。名曲「スマイル」が泣ける名作。数々の名シーンの中で、特に食事マシーンの暴走が大好き。
●チャップリン 世紀を超える★★★
【N..
Weblog: ぶーすかヘッドルーム・ブログ版
Tracked: 2006-11-21 08:12
映画評「モダン・タイムス」
Excerpt: ☆☆☆☆★(9点/10点満点中)
1936年アメリカ映画 監督チャールズ・チャップリン
ネタバレあり
Weblog: プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]
Tracked: 2006-12-13 18:43
『モダン・タイムス』この映画を見て!
Excerpt: 第142回『モダン・タイムス』 今回紹介する映画は喜劇王チャールズ・チャップリンが機械化が進む資本主義社会の労働者の悲哀をコミカルに描いた『モダン・タイムス』です。 私がこの作品を始めてみたのは小学..
Weblog: オン・ザ・ブリッジ
Tracked: 2007-02-11 16:32
本当に笑いの中にも世の中をするどく風刺した作品が多いですよね。
危なっかしいローラースケートの場面はこの映画でしたですか(汗)
あの歌名曲ですよね。今見ても風刺してることがわかるくらいだから当時は凄いインパクトだったでしょうね。
ローラースケートは・・一度にたくさん見たのでどの作品か忘れちゃいました。およよ。
歌詞を忘れちゃって、
歌いだしそうで、なかなか歌わないっていう
「じらし」も使っていて大好きなシーンです。
あと、ローラースケートも、彼の天才振りをうかがえるシーンですね。
ラストは印象的でした。
名作中の名作です!
記事読ませていただきましたが、チョー力作ですね。あらすじを読み返してあらためてそういう話だったんだと思い出しました。
Yahooブログには映画のせかいマスターの名前でコメントできないのですが、一度ログアウトすればいいのかな・・・。解決したらコメントに行きますね〜
ローラースケートのシーン、忘れていたのでもう一度見直しました。CGもピアノ線も使ってないアクションですよね。^^チャップリン凄い!