チャップリン34歳の頃の監督作品。冒頭でも但し書きがあるように本人は出ていない。わざわざ頭に断りを入れるくらいだから、当時チャップリンの喜劇目当てで期待していた観客が多数いたことを思わせる。チャップリンを見ようと思ってこの映画を見るとちょっとダルいかもしれないが、その制作にはおよそ3年近くを費やしたという渾身の作品だ。主演は「キッド」などチャップリン映画には35本出てるエドナ・パーヴィアンス。
マリーが恋人のジョンと駆け落ちしようとしたその日、ジョンの父親が急死してしまう。ジョンが来なかったことに落胆したマリーは単身パリに渡り、そこで出会った裕福な男と何不自由ない生活を始める。そして再びジョンとマリーは再会するが・・・。
最後は悲しい展開になりつつも、なにかしら希望のあるラストだった。貧しさと豊かさ、両方体験したマリーが最後に選んだ道は、理解し合えたジョンの母親とのボランティアだった。チャップリンのサイレント映画の凄いところはそのことがどうだったのか、ハッピーエンドなのかつらい結末なのか言葉で詳細を述べられないこと。現実のみを見せることで、その判断は観客に任せられるわけだが、マリーの表情を見ると大切なものはお金じゃないということを誰もが感じることだろう。マリーとジョンのすれ違いも含め、サイレント映画の素晴らしさを理解できた作品。
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今の彼女幸せそうだったし。
チャップリンってロマンチストですよね(^o^)