2005年04月24日

チャップリンの殺人狂時代 #306

1947年 アメリカ 119分
Monsieur Verdoux チャップリン映画

これまでのチャップリンは気弱そうで大男に狙われると一目散、(たまに反撃すると意外と強かったりするのだが)ちょっとずる賢いけど女に優しく、善人のイメージだった。ここでも地面の虫を踏まれるよとつまみ上げ手逃がしてあげる優しいおじさんとして登場するが・・・。

コミカルな動きは少なくなったものの、(お金を数える手のすばやい動きやピアノの早弾きなどは健在!)基本的にキャラクターに変わりは無い。しかし金持ちの未亡人を渡り歩き金を盗んでは株に投資し、自転車操業で次の女に接近しては殺害、を繰り返すチャップリンの無表情な顔は、確かに怖い。連行される刑事を眠らせ逃げていくところはもちろん、「ソノ最中」を映さずに、ドアと窓の向こうの景色だけで「ソレ」を表すところもなんか怖い。

この映画、めっちゃ現代劇だ。トムクルーズ主演でも全然おかしくない。「独裁者」と並べて述べられることが多いようだが、戦争が終わっても戦争を批判する痛烈な映画である。ただし、殺人罪で捕まって、「戦争で大量殺人は英雄、一人殺したら重罪とはどういうことだ」と開き直るのはちょっとどうかなあと思うが。もちろん戦後50年以上経った現在とは感じ方も違うだろうが。
それでもやっぱりラストシーンの死刑台に向かう後ろ姿は強烈なインパクトを残した。

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posted by 映画のせかいマスター at 11:31| Comment(4) | TrackBack(1) | チャップリン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは〜
チャップリンが殺害しようと計画しますが、運のいい助かったボートの女性がいましたよね(笑)。
最後の有名なシーンは、当時は、強烈な風刺だったでしょうが、今の時代に置き換えると「開き直り」ともとれますね。

チャップリンの半生を描いた映画「チャーリー」はご覧になられましたか?
あの映画によると、「独裁者」を作った頃からFBI、CIAにマークされ赤狩りに合い、結局国外追放になったとされていました。
その映画も、昔に観たのですが、細かいことを忘れていますので記事には出来ません(汗)。
Posted by Ray at 2005年04月24日 12:02
どうも!「チャーリー」は見ていませんが、くだんの経緯はweb検索で知りました。思想的なことはよくわかりませんが、確かに内容は過激ですよねえ。現在の感覚では赤狩りといってもピンと来ませんが、映画界もかなり狙われていたようですね。
追放後の映画も見ましたのであとでアップしておきます。
Posted by 映画のせかいマスター at 2005年04月24日 18:15
チャップリン流サスペンスって感じで
異色なこの作品が大好きです。

『チャーリー』すごくおもしろいですよ。
彼のことをより好きになると思います。
昔に何度か見ているんですが、
久しぶりに再見したいと思っても、
近所にはないので見れず残念です(*_*)
Posted by 奈緒子と次郎 at 2006年08月02日 08:58
「チャーリ−」良さそうですねえ。この映画の裏側でどんなことが起こっていたのか、見てみたくなりました。

しかし毎日未見のチャップリン映画が貯まってきましたよ〜嬉しい悲鳴。^^
Posted by 映画のせかいマスター at 2006年08月03日 08:26
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チャップリンの殺人狂時代
Excerpt: 第二次世界大戦後の最初のチャップリン作品です。 ブラックが強く、あまり笑える要素はありません。 ヒッチコック風の演出も使い、 サスペンスっぽく「恐怖」を表現していて、 いつもは見ているだけで笑って..
Weblog: まるっと映画話
Tracked: 2006-08-02 08:54