2005年04月25日

ニューヨークの王様 #307

1957年 イギリス 100分 チャップリン映画

ヨーロッパの小国のシャドフ陛下(チャップリン)は、原爆反対を訴え革命に遭う。アメリカへ亡命するが、共に亡命した首相に財産を持ち逃げされてしまい、破産寸前に。ちょうどその時、アメリカのTV業界が隠し撮りしたパーティーでの彼のキャラクターに広告業界が目をつけ、CMに出演し食いつなぐことになる。


当時68歳だったチャップリンの最後の主演映画。最初はロックンロールの音が大きすぎてボーイが注文を聞き取れない、とか変てこな映画(女が男で男が女で・・とかいうすげー適当な話)の予告編だとか、アメリカ文化を暗に批判しているのだが、もっともそれを直接的に現しているのは訪問した小学校で出会った10歳の評論好きな男の子。旅券が無ければ一歩も動けない、それを批判すれば旅券を没収される、これのどこが自由だ、政治は強権的、原爆は製作され、、、と次々に止まらなくなってしまう。この男の子の両親が共産主義だったため、たまたま匿ったシャドフにも疑いの目が向く。

前作「ライムライト」作成後の長旅中にアメリカ追放の知らせを受けたチャップリンが、イギリスで作ったアメリカ批判映画で、その内容はチャップリンがアメリカで体感したことなんだろうけど、追放された国王がアメリカに来るストーリーとアメリカを追放された喜劇王をダブらせた問題作だ。国王までもCMに使おうとする商業主義、思想の自由を認めない「自由の国」、当時の世相を風刺していて、流石にアメリカではしばらく公開されなかったようだ。

劇中、かつてのコメディ作品の動きがいくつかあって往年のファンも満足させる作品に仕上がっている。評論家の男の子はチャップリンの実際の息子、マイケルだ。

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posted by 映画のせかいマスター at 06:27| Comment(4) | TrackBack(1) | チャップリン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この映画も観ましたが、私のお気に入りのシーンは、国王と執事が女性の入浴シーンでの争奪戦で、チャップリンの顔の表情です!
この女性が国王に内緒で「生CM」を撮影しているのを気づかず、突然変身する女性に対しての怪訝な表情にも笑いました。

笑いの中にも風刺を描けるチャップリンは凄いです!
今の時代にも同じような映画を造れる方はいらっしゃるんでしょうかね。
Posted by Ray at 2005年04月25日 12:20
Rayさん、どうも〜!
もしかして、私が観たチャップリン映画はすべて見てました?
入浴覗きシーン面白かったですね。往年のネタに磨きがかかってました。チャップリンの陛下の役はかつてアメリカでコメディの王様だった自分に照らし合わせているみたいですが、ここまでできるパワーは一体どこから来ていたんでしょうね。豊かになってしまったこの日本国では、そういうパワーがある人は出てこないかもしれません。出ても「出る杭は打たれる」でつぶされそうですね。

というわけで、チャップリンシリーズは終わりです。明日から通常営業っす!
Posted by 映画のせかいマスター at 2005年04月25日 20:56
マスターさんの「チャップリン映画」で、私がコメントを書き込みさせて頂いたのは、コレクションで持っております(笑)。
でも、他のは観ていないのです。
たしか以前、BS2で一挙放送したのを録画しました。

明日からの通常営業も楽しみにしていますね〜♪
Posted by Ray at 2005年04月25日 23:21
そうでしたか。私も今回のシリーズはしっかり永久保存版にしました。永久と言ってもビデオレコーダーの命の方がもう少しっぽいですけど>DVDに変えなくちゃ〜!
NHKBSは良い特集組みますよね〜。5月はブルースリー、ジェットリーの映画があるみたいですよ(私は見るかどうかわかりませんが・・・カンフー苦手・・^^;)
Posted by 映画のせかいマスター at 2005年04月26日 05:48
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ニューヨークの王様
Excerpt: 評価 ★★★★★ 既に『殺人狂時代』で当局にマークされ、遂にハリウッドから去った(追い出された)チャップリン。 腹立ち紛れに祖国イギリス撮った作品。 非常に難しく、既に??
Weblog: 羅夢の映画放浪記
Tracked: 2005-12-10 16:27