2005年05月30日

七人の侍 #345

1954年 日本 207分

日本映画最強の呼び声も高い不朽の名作。七人という設定はその後もいろんな作品で使われたが、この映画の七人は出演時間も見所も均一ではないが、キャラクターが際立っていてとっても素敵な仲間たちである。

まずはリーダーの勘兵衛(志村喬)、策士であり、みなの統制をきっちり取るが、状況を見て笑わせて和ませることも忘れない理想的なリーダー像である。そして志村と共に黒澤映画といえば、の三船敏郎。百姓あがりの侍で、名前は忘れてしまったらしいが、どこからか拾ってきた家系図から菊千代と命名される。野生児で野を駆け回る姿は他の侍たちから笑われるが、その行動力は随一。やや先走ってしまうところもある。五郎兵衛(稲葉義男)はチームのナンバー2、参謀として安定した実力を発揮する。あまり印象に残らなかったが、再度見直す際は注目して見てみよう。そして七郎次(加東大介)、風貌もユーモアたっぷりで、農民の中に入ってまとめ役となる。「話をしよう」と持ちかけたり、家族に会いに行くよう命じたり、勘兵衛と付き合いの長い信頼の置ける人物。平八(千秋実)は「マル6つに三角一つ+た」の旗を作って士気を高めるムードメーカー。久蔵(宮口精二)、これがまた渋い!無口だが剣の達人、こっそり勝四郎をバックアップしたり、仕事きっちり。一人はいて欲しい存在。最後は勝四郎(木村功)少年の役だけど、当時30を超えてて二児の父だったというから驚き。百章の娘志乃(津島恵子)との恋のエピソードで物語を裏からも引っ張る。

そんな七人が集まってくる前半は・・実はあまりよくわからなかった。音声が悪いのと百姓と侍の関係を理解していなかったからだ。凄く面白いと聞いて、もっと(ハリウッド的に)物凄い集まり方をするのかと勝手に想像してたせいもある。が、全編を通じてこの映画から感じられるのはリアリティ!ストーリーもセットも小道具もすべてリアルさを追及してて、私が想像するような始まり方じゃなかったが、後で考えたらなかなかリアルな立ち上がりだったと思う。

で、私が乗ってきたのは後半から。七人の侍VS野武士の戦いにおける侍の戦略、戦術がズバ抜けた面白さだ。村の地図を書き、敵だったらどこから攻めるかを考えた末、侵入経路を限定し、一人ずつ村に入れて縦横無尽にするという、文章で書いたら2,3行だけど、敵を一人仕留めると地図に書き入れたマルを一つ消していく、という作戦遂行のプロセスが実に見てて楽しいのである。

ラストの豪雨の決戦も凄かった。これがまた大迫力でリアル!全速力の馬から落ちるシーンは心配になってしまう。
「本当に勝ったのは・・・」と侍たちの墓の前でつぶやくラストも感慨深い。いろいろ撮影裏話に枚挙にいとまがないので、後日また見たい映画である。
posted by 映画のせかいマスター at 06:14| Comment(11) | TrackBack(5) | さ行の映画(54)+ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんわ〜!!名作ですよねこれ。
自分も前半の仲間を集めてゆく過程は
よく分からなかったところがホントのところです^^;
しかし、ラストの豪雨のなかの戦いは鳥肌が立つほど迫力もあって感動しました!!
黒澤映画の中では「椿〜」の次に好きな作品です^^
Posted by Kaworinlove55 at 2005年05月30日 21:31
どうも!コメントありがとうございます。期待も大きかったのですが、最後はやっぱり「噂に違わぬ」名作でした。生き残った侍のメンツがこれまた渋い人選でしたね。何度も見ればそれだけ違った発見がありそうです。
Posted by 映画のせかいマスター at 2005年05月31日 08:21
恥ずかしながら黒沢映画を観た事がなく、初めて『七人の侍』を観たのですが スゴイ!!!
もう はまってしまいました。
『用心棒』『羅生門』『椿三十郎』と立て続けにみてますが 話の展開もよければ音楽もいい
又役者さんがよくてセリフ回しに表情がなんとも!!

大好きなシーンが一つの映画に幾つもあります。

しかしやっぱり三船敏郎がいいですね・・・

リアルタイムで観てみたかった・・・(ーー;)
Posted by at 2005年06月02日 01:17
コメントありがとうございました。はじめまして・・ですかねえ?
この作品の三船敏郎は珍しい役割です。なんと言っても他の侍が○なのに彼だけは△ですから^^;
リアルタイムで見てたらどんな感じだったんでしょうね。そりゃー凄いことになってたかも!
ではでは、今後ともよろしくお願いします。
Posted by 映画のせかいマスター at 2005年06月02日 06:46
こんにちは!
洋画は何百本も見てるのに、邦画はおそらく10本くらいしか見ていない私ですが、先日イギリスの雑誌が世界の偉大な映画監督ランキングで黒澤明を6位に挙げていて、彼の偉大さを改めて知り黒澤映画くらいは見ておきたいと最近強く思っています。
でも黒澤映画のDVDは高い…。
見る映画は映画館じゃない限りDVDを買うってのがこだわり(無駄遣い!?)なんですが、黒澤映画はすべて6000円〜8000円…。
邦画だけはレンタルっていうことにしちゃおうかな。
Posted by keicyuke at 2005年06月04日 14:56
どうも〜! keicyukeさん、毎日UPしてるのDVD購入だったんですか〜?!
スカパーの日本映画チャンネルに入っていますが、月500円で見ようと思えば数十本見れますからねえ、価格破壊です。実際は何本かしか見ませんが。
私もそろそろ量産型をやめようと思っているので、DVDにしようかな。
で、黒澤映画確かに高いですが、字幕付きバージョンがあったり、とお得なようです。いろんな解釈があるでしょうから解説も欲しいですね。
ではでは〜!
Posted by 映画のせかいマスター at 2005年06月05日 09:21
家にいる時間が不定なので、スカパーとかは私にとっては無駄遣いになってしまいそうです。
ちなみにUPしている映画のほとんどは買ったDVDです。UPしている映画でDVDを持っていないのは6本だけですかね。ハウルなどはまだ未発売なのでしょうがないですが。

ちなみに今レンタルビデオ屋で黒澤映画の「七人の侍」「用心棒」「乱」「酔いどれ天使」の4本を借りてきました。「酔いどれ天使」はディカプリオ主演でハリウッドリメイクされるそうなので借りてみました。
明日には返さないといけないので今から急いでコピっちゃいます(笑)
見たら載せようと思いますので、その際はTBさせていただきますね。ではっ!
Posted by keicyuke at 2005年06月06日 00:48
どうも〜!リメイクと聞いて検索したら、マーティン・スコセッシ監督とディカプリオのコンビだそうじゃないですか。楽しみですねー。天国と地獄もトム・ハンクスでリメイクだとか。こりゃ、黒澤明ブームですね。
ではでは!TB待ってますね。
Posted by 映画のせかいマスター at 2005年06月06日 19:22
Posted by at 2006年03月31日 22:54
この映画は何度見ても飽きませんし、見るたびにいろいろと思う映画です。どんどん味が染み出てくるんですよね。
これも海外では早くから安くDVD化されていたのに、日本ではDVD化が遅い上に高いという状況に(涙)。
Posted by サンタパパ at 2006年04月25日 22:06
サンタパパさんコメントTBありがとうございました。
DVDは確かに高いですよね。三船娘に何割か入ってるんでしょうか。ダンナがやり手っぽい(笑)
冗談はさておき、私も何度か見てみたいと思っています。次は数年後かな?それまでここが続いていたらまた書きますね!
では!
Posted by 映画のせかいマスター at 2006年04月27日 20:34
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