主演の柳楽優弥君が第57回カンヌ国際映画祭の最優秀男優賞を受賞したことで2004年の邦画界の話題を一気にかっさらった作品。1988年に実際に起こった「巣鴨置き去り事件」をモチーフにしている。残忍な事件ではあるが、映画では「スタンドバイミー」のようなちょっとした子どものアドベンチャー風にまとめられている。子どもは基本的に前向きだということを再確認、良い面が出てて中身と裏腹になぜかほっとさせられる映画だ。「スタンドバイミー」と違うのは少年たちが冒険するのは我々の日常社会であること。世間と繋ぐ唯一の存在であるはずの母親を演じたYOUはまさに適役!バラエティ番組のキャラクターそのまんまの方があってた気もするけど。
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事実は小説より奇なりと言うが、この事件の実際もかなり複雑怪奇である。映画化に当たっては「どこまで」描くかというのがポイントだったと思うが、どこまでの一つ、「どこまで事実に近く」に関しては、この映画のままで良かったなと改めて思う。むごい姿は見たくなかった。それほどまでに子役たちはしげる君もみゆきちゃんも可愛かった。きょうこちゃんも比べると大きい分だけインパクトは少ないけどあれだけ無責任なお母さんを好きな気持ちが良く表れていた。そしてなんと言っても最優秀男優賞のあきら君。責任感が強く優しい少年で、すごく特異な環境にありながら他の小学生のような夢や気持ちを持っててとても自然で良かった。4人のシーンはなるべく「素」を映し出そうとアドリブで自然に出るまで撮ったようだけど、そりゃもうバッチリだ。
もう一つの「どこまで」は時系列的にどの時点までを描くか、ということだけど、母親は出てくるのかな、とか、少年たちは保護されるのかなとか、いろいろ思いながら迎えるラストシーン、これには冒頭のアタッシュケースを持ってモノレールに乗るシーンが頭から離れずにずっと引っ張られてて非常に印象的なシーンで終わる。この映画は起承転結ではない。起承転、かもしれないし、起承かもしれないし、もしかしたら「起」だけなのかもしれない。

この映画は私がログを造り、二日目位に初めて映画記事にして、これがまた非常に恥ずかしいシロモノで、自分からトラックバックは送れません。 泣
ですが、だからこそ思い出深い作品でもあります。
YOUの母親役は適役でしたね〜
子供たちも本当に自然体で、私には演技している雰囲気には見えなかった位でした。
そして、たしかに『転結』していませんね。
さすが!マスターさんです〜
“ブ”が抜けていました(>_<)
(多分シーサーの)調子が悪かったみたいで表示されませんでしたが、6/29夕方になってやっとコメントを見ることができました。携帯からかな??
子どもたちの演技もそうですが、是枝監督は実際にアドリブで遊ばせたりしているところを撮るのが、得意技のようです。もう一本「ワンダフルライフ」も見ましたが、UPするかどうかは不明です(爆)
記事読みましたが、ステキでしたよ。こちらからTBしますね〜!
TBありがとうございました〜!
非常にお恥ずかしいのですが私も送らせて頂きますね!
重くて二回TBが行ってしまいました。
このコメントと共に一つを削除して頂けますか。
お手数をかけて申し訳ありません(泣)