この映画はそれまでのヒッチコック映画のサスペンスとはちょっと違います。・・と、冒頭でヒッチコック自らが解説している。何が違うかというと実際にあった事件を追ったノンフィクションであるということ。
主演のヘンリー・フォンダ、ごく普通の善良な市民なんだけど、ある日保険会社で強盗犯に間違われることから生活は一転。警察に捕まり捜査にたらい回され、やっとこ保釈金を積んで釈放後、自らアリバイを立証しようと東奔西走するが、証言が取れそうな人は既に死亡していた。だんだん妻は精神を病んでいき・・・。
確かに他の作品とは作風が異なるが、何事も無かったように終わるところは、ヒッチコックならではの皮肉を込めた不条理さを感じるラストシーンである。
