2005年09月24日

仁義なき戦い 完結篇 #446

1974年6月 日本

前作から5年後の昭和44年から45年にかけての広島ヤクザ社会を描く。脚本が高田宏治に代わったが、笹原資料を基に前作までのキャラクターが勢揃いしている。

組の構成は多少変化していて、武田明(小林旭)が江田(山城新伍)、早川(室田日出男→織本順吉に役者変更)らと暴力団ならぬ政治結社天政会を設立し、山守は会長を退いている(が、愛人には会長復活を虎視眈々と狙ってる旨を伝えてる。転んでもタダじゃ起きません。)新たに松村保(北大路欣也)が理事長として武田の後釜として着実に力をつけてる。2作目に千葉真一がぶっ飛びで演じていた大友勝利が本作では宍戸錠となって復活。相変わらず強烈なキャラクター健在。

網走刑務所に服役中の広能は獄中で手記を執筆中。広能組は氏家(伊吹吾郎)が仕切るがパワーダウン、同じく服役中の槇原組もやや乗り遅れている。広能の兄弟分である市岡輝吉(全5作に3人目のキャラで登場の松方弘樹)が天政会と抗争を始めようと狙っている。まずは天政会の反主流派の早川、さらに犬猿の仲であった大友を引き込み勢力を拡大していく。
仮出所した槇原(田中邦衛)に大友らが近づく。「呉の槇原が松村に肩越されて黙っちょれん」と啖呵をきるが、その直後松村にシノギを渡され速効で態度一変、手のひらを返して松村に付く。

一大勢力となったのを恐れた天政会は市岡を殺害(松方さん3度とも華やかに散ります!)、大友は逮捕、早川は引退を表明。事態は収束に向かうと思われたが、早川は反松村の勢力である百人会を結成、そしてついに広能が出所してくる。

・・・

上映されたのは1作目から2年だったが、作品の中では25年が経過している。武田の言葉通り、2回り下の奴らに命を獲られる時代、引退を意識し始めるのも当然ではある。そして文字通り命がけで広島をまとめた松村は、同じ北大路がやってるから、というのもあるけど2作目の山中を髣髴させる。もし生きていたら・・と、思ってしまうのは決して狙ってないわけではないだろう。

全5作に登場しながらも、広能と山守組長は一戦交えることなく終わってしまうのは残念だが、一人の男の人生としてはそんな感じなのかもしれないと思う。第4作で山守との因縁は終わってしまっていたかのようにも見える。その上での第5作完結篇は、その人気のあまり後からくっつけたわけだが、番外編だった第2作も生きてくるし、シリーズの終わりとしては申し分ない出来栄えになっている。実は同じ年にすぐ新シリーズが始まるのであるが、未だに根強い人気の第1シリーズ5作は完成度の高いものであることは言うまでもない。意表を突いた想像もできない展開、それぞれの人間描写、スポットが当たる時間は短いものの端役の一人ひとりの人生をうまく描いていると思う。

深作欣二

posted by 映画のせかいマスター at 06:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 仁義なき戦い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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