2015年05月25日

男はつらいよTVドラマ版 #2267

1968年 日本 

BSフジでTVドラマ版の男はつらいよの初回と最終回やってた。白黒で時代を感じるが内容はまったく色褪せない感じだ。早速内容に。

初回はいつもの映画男はつらいよと似たような感じで、寅さんがどっかから帰ってきて(もちろんドラマはその一発目なんで子供時代以来初顔合わせだが)とらやに住み着くシーンから始まる。寅さんとさくらは異母兄弟で、他の家族はみんな死んでしまっている。さくら役の長山藍子は映画版の5作目に登場。この時は5作目で終わろうと思っていた山田洋次が無理を言って出したらしい。おいちゃんは初代の森川信。おばちゃんは映画版の三崎千恵子・・にそっくりな(笑)杉山とく子。散歩先生こと東野英治郎は最終回で死んでしまってることがわかるが、映画版の2作目にも登場している。娘の佐藤オリエがめっちゃかわいい。

が、寅さんは失恋し、旅に出るという映画版でのお決まりパターンだ。1作目は娘の気を引くためなのか腹が痛いと騒いで救急車に乗る。さくらは恋人がいるのだが、おそらく寅さんのせいで別れたのか、最終回では博士(井川比佐志)とゴールイン。とらやで寅さんとの最後の晩餐では、映画版で何度か出てくる射程の津坂まさあきのちの秋野大作も登場。

最終回で寅さんはハブに噛まれて死ぬのであるが、その時一緒にいたのが佐藤蛾次郎。映画では寺に仕えてるけど、ドラマでは舎弟のゆうじろう役。彼の口から寅さんの最後をさくらとおばちゃんが聞かされる。亡くなる間際まで寅さん節を炸裂させてた死に方だった。

山田洋次のインタビューで、こういう終わり方をして抗議の電話が殺到したらしい。終わってすぐに映画版に取り掛かることになる。もちろんそれが48作まで続くとは誰も思わずに・・。

全26回あったそうだが、初回と最終回しか映像は残っていないそうだ。なんとなく雰囲気はつかめたけど、ほかも見てみたい気がする
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2007年02月22日

男はつらいよ 寅次郎紅の花(男はつらいよ48)#771

1995年 日本 107分

ついに最終作になってしまいました。約2年、シリーズ完走です。嬉しいような悲しいような。公開後の1996年8月4日に渥美清さんが死去したんで、お体は悪かったんだろうけど、この48作目が最終作を意識して作られたのかどうか、いくつか気になる点がある。

一つ目は満男が過去の寅さんの恋愛相手を語るシーン。過去の作品を回顧してまとめてる。もう一つはマドンナ最多出演で最も寅さんに近かったマドンナであるリリー浅丘ルリ子が最後を飾ったこと。ラストを締めくくるのはやはりこの人しかいないのでしょうね。さくらの説得に初めて!?寅さんが動き、定番である別れのシーンは今回はありません。めでたく結ばれたかのようにも見えるんだけど、のちに手紙で寅さんが旅に出ていることが伝えられる。その後はいつものように旅を続けている寅さんとまたリリーの家に戻った寅さん、両方を想像させる。

さて、本編。突然満男の会社を訪ねた泉は見合いの話があることを告げる。ついつい止めることができなかった満男は、挙式当日、レンタカーで結婚式をぶち壊す。この辺昔の寅さんのようなハチャメチャぶり。そのまま流れるままに奄美大島へ旅立ち、死のうとしていた所を偶然通りかかったリリーに助けられる。リリーの家に招待された満男はそこに住み込んでいる寅さんに再会する。

ここで一つの恋はめでたく成就。島まで追いかけてきた泉に波打ち際で愛の告白をして、満男の恋は結ばれます。遠くから見守るリリーと寅さんがいいですね。

阪神大震災のボランティアとして働く寅さんが最初と最後に出てくる。あとクレジットには島唄の歌手として「元ちとせ」の名前が!

いろんなことがあった48作、もうこのシリーズを超える映画はできないかもしれません。

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2007年02月19日

男はつらいよ 寅次郎の縁談(男はつらいよ46)#769

1993年 日本 103分

劇中に「瀬戸の花嫁」が流れる瀬戸内海の孤島で起こるドラマ。オープニングも田舎の花嫁に寅さんが声をかけるところからスタート。主題歌の後、諏訪家から始まるのもだいぶん慣れたけど、とらやで始まるのが懐かしいなあ。というわけで、満男は就職活動中、何十社も受けてるけど一向に受かる気配が無い。ついに投げやりになってしまい喧嘩して家出しちゃう。たまたま乗った列車が高松行きの夜行列車、舞台は瀬戸内海へ。

ちょっとここで脱線。御前様は今回から降板。代わりに娘で、1作目のマドンナである冬子(光本幸子)が登場。寅さんがあの人に恋をしたのは満男が生まれる前だったなあ、としみじみ語ってるが、本当、息の長いシリーズです。あと、同時上映の釣りバカ日誌より西田敏行が通行人の釣り師役で前を通ってる。

で、瀬戸内海。Drコトーを地でいってる診療所に勤める看護婦さんが今回の満男版マドンナ。ゴクミ、牧瀬里穂に比べると無名なのが落ちるけど(失礼)、二人の恋はとっても青春のあまーーい香りで、満男の恋の中では私的にはベスト。Drコトーのモデルじゃないかと思うような自然の島や島に帰ってきた美人の娘・2回目の登場の松坂慶子と寅さんの恋も見どころいっぱいでした。


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2007年02月02日

男はつらいよ 拝啓車寅次郎様 #752

1994年 日本 101分

オープニングから本編が始まる珍しいスタート!最初と最後は小林幸子。ドサ周りの歌手小林ちさ子が郵便局で寅さんに会って、ハガキを「ポストにぽとん」と入れてもらう。
満男は商事に就職して靴を売ってる。上司のすまけいは辞めたさそうな満男の様子を察してその日の気分でやるんじゃないと諭す。

前半のクライマックスはくるまやで寅さんが鉛筆の売り方を演説するシーン。その辺にあった鉛筆を満男に俺に売ってみろ、と腕試し。寅さんは母親を思い出す話から、20円で売っちゃう。ボールペンは便利だけど心がない。鉛筆の良さを引き出して面白いシーンだった。

一転、場面は長浜へ。今回のマドンナである主婦のかたせ梨乃は趣味のカメラ撮影の旅をしてる。そこへ通りかかった寅さん、ちょっとしたはずみで事故の現場に出くわし、マドンナを病院に連れて行く。

一方、大学の先輩の 山田雅人に相談があると祭りの日に呼ばれた満男。妹の牧瀬里穂の寝姿を見てしまう。怒りつつ名所を案内する妹、付き合ってみないかと持ちかける。満更でもない二人だったが・・・。

寅さんの登場シーンも多く、頑張ってましたね。しかし御前様はこの前の作品が最期、今回からは出てきません。寅さんが源公に御前様は元気か〜と聞いて源が応えるシーンがあるんで、作品の中では生きている模様。

映画はあと1本ですが、レビューは46作を飛ばしているのであと2本お送りします。

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2007年01月27日

男はつらいよ 寅次郎の青春 #744

シェークスピアの翻訳作家の寅さんの元に駆け落ちしてきた満男と泉がやってくる夢からスタート。その満男は大学三年、泉はCDショップで働いてる。高校の時の友人の結婚式で宮崎を訪れる泉、たまたま放浪して、床屋の姉弟の家に世話になってる寅さん。偶然出会った際に寅さん軽く足を負傷。電話を受けた満男が宮崎に行くために大げさに話しちゃって、目出度く?満男合流。しかしそこにはバンドマンの床屋の弟、恋のライバル永瀬正敏が・・・。

すっかりお馴染みになった寅さんと満男の枕元トーク。愛してると言えなくて何が恋だ!と、恋の先輩としてのアドバイスを送る。しかし本人は相変わらず。床屋の入り口からチリリーンと音がして運命の出会いが来るのを待っていたマドンナ風吹ジュンがその気になっているのに、いつものように引き下がってしまう。嗚呼勿体無いと思うのだが、満男の解説が。いわくおじさんは楽しいから最初はモテるけど、人間としての深みが無いからすぐに飽きられちゃう。自分でそれをわかっている・・んだそうで。

それにしても風吹ジュンは、いい年の取りかたをしたなあ、と思ってしまう。宮崎弁もいいし、若い頃より可愛くなったのでは??

で、ゴクミ4部作も最後、2人は離れ離れになっちゃう。何度も出てきた新幹線のホーム、いつも寅さんとの別れは柴又駅のホームなので、ちょっと区別してるんだろう。そして別れ際の突然の・・・次があるような無いような・・。ゴクミシリーズは満男の大学生から就職の多感な時期に合わせ、二人の成長を描いてて4作まとめて見るのをお勧めします。


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2007年01月06日

男はつらいよ 寅次郎の告白(男はつらいよ44) #724

1991年 日本 104分

BS本放送放送前の寅さん百科が「江戸川」にスポットを当てている通り、江戸川の思い出を寅さんが語るオープニングでスタート。そう言われれば寅さん、柴又駅から遠回りして江戸川沿いを通って帰ってきてる。寅さん百科記録しておけばよかったなあ・・・。

泉ちゃんが就職活動で上京。満男も同席するが、高卒は取らないとけんもほろろに断られてしまう。母親も新しい男を引っ張り込み、日本海が見たいからと一人鳥取へ。ハガキを受け取った満男が後を追う。一足先に山陰に行商に来てた寅さんが街角で泉にばったり。古い宿屋でおばあちゃんの琴の音を聞き、3人で川の字で就寝。そして満男とも鳥取砂丘で再会する。

とここでようやくマドンナ吉田日出子登場。今回もまた1時間過ぎ。満男らにこの人のことが好きだったことがある、と「告白」する。彼女の働く宿屋で大騒ぎし、二人で飲み続け、シリーズ最高潮の雰囲気に・・・。あとに引けない絶体絶命??の場面に陥るが、こっそり見てた満男が池に落ちてぶち壊し。事なきを得たのでした。

今回のマドンナ吉田日出子さんはネットで見ても評価が高いのですが、おそらくそれは明くる日の、何事も無かったような、それでいて、笑顔で後向きに寅さんの手をつねるシーンあたりなんじゃないかと思います。彼女だからこそ、の雰囲気でした。

満男と泉は帰りの列車でやや距離を縮めたようで、ラストは三作連続の友達門前払いネタ。だんだんと寅さんのことを理解していくようになっていっている。満男の成長に合わせたこの二人の距離感もいいですね。


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2007年01月04日

男はつらいよ 寅次郎の休日(男はつらいよ43) #721

1990年 日本 106分

久々にオープニングの夢が復活。平安時代を舞台にさくら式部と寅麻呂の話より。いつの間にか歌のキャストの名前のフォントも変わっている。満男は大学に受かるが、都内なので通学が辛そう。一人暮らしがしたいがさくらの反対に遭い、博とも揉める。

一方、ゴクミシリーズ第2弾ということで泉。名古屋に住んでいたが父親を訪ねて上京。諏訪家の2階から前回のラストと同じ登場シーン。満男の隣の部屋に泊まって父親の会社を訪ねるが、会社を辞めて恋人と大分の日田市に行っているらしい。新幹線のホームでのお別れの際、つい満男は新幹線に乗ってしまい、2人の旅が始まる。このシーンをあとで寅さんが想像で再現するのだが、これが面白い。新幹線と従来線の違いがある以外はほとんどぴったり。ここは満男に任せろ、いつまでも子ども扱いするな、と説教する。そこへ泉の母、今回のマドンナ役夏木マリさん登場。一緒に探しに行くと言う彼女に寅さん態度一転、あんなガキが頼りになるか、といざ出発。久々の寅さん節ですね。夜行列車でビールをガンガン開けてセクシーになってく夏木マリに寅さんもすっかりかつての勢いで、苦情を言う客を一喝する。この辺なんとなく嬉しくなるシーンです。


ところ変わって日田。下町の薬局で幸せそうに暮らす父(シリーズ久々登場の寺尾聡)と恋人の宮崎美子を見て、お父さんと別れてくれと言うはずだった泉も黙って帰ろうとする。その帰路寅さんらにばったり!4人で宿屋に一泊。おかみさんに家族と間違えられてご満悦の大人と、たしなめる子どもたちの構図。お似合いの夫婦にも見えたが・・・。酔って隣の部屋で泣く母に、おじさんに慰めてもらいたいと言う満男。黙って目を閉じる寅。この旅を通して満男と寅さんの心に深い友情めいたものが芽生えたように感じた。しかし泉とは今回はこれでお別れとなりました。オチの部分で出てきますけど。寅さんとマドンナも久々に接近。バーに花を渡して帰った後の寅を想う夏木マリさん、その胸中はいかに・・・。

ゴクミの父親探し、見ててヒジョウに可哀想だった。もしももしものことがうちに起こったら、うちの子もああなっちゃうんだなーと思いつつ、いけない妄想は止めようと思っちゃいました。山田洋次監督もゴクミのどこかになにかを見出しての起用なんだろうけど、まさかアレジとすぐに結婚して芸能界から縁遠くなっちゃうとは・・・。

脇役ネタですが、旅館の女中さん。今までの谷よしのさんのポジションに、ちょっと濃い顔の女優さんが前作に引き続き登場。
もう一組、正月の諏訪家のシーン。これも前作と同じ夫婦らしき男女が正月を祝ってる。女の方は工場のゆかりちゃんっぽいけど、男は旦那かな??

あとは前半で食事代はいいよという主人に無理に50円払う寅さん、ラストのテキヤでは50円で売ったら儲けが出ないよ〜なんて言ってる。狙って作ってるんだろうけど、見事!

前作は正直???って感じもあったけど、今回は面白かった!


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2007年01月03日

男はつらいよ ぼくの伯父さん(男はつらいよ42) #720

1989年 日本 108分

オープニングはタイトルのように、満男が語る寅さんをバックに電車の中でおじいさん役のイッセー尾形と揉める寅さんからスタート。今回から、ゴクミ4部作の始まり、満男の恋が主体になってくる。これには賛否両論あるようだが、寅さんシリーズで若手俳優の恋を寅さんが見守るのはよくあることで、第1話からの登場人物である満男の恋を寅さんがサポートするのは自然の成り行きだと思う。満男が寅さんの役割を継いで、シリーズが続いて欲しいという願望も勿論あるのだが、やはり荷が重いのだろう。Drコトーが大ヒットした今でもやっぱり寅さんの代わりにはなれないんじゃないかなと思うんで、当時吉岡秀隆さん、北の国からや、黒澤映画にも出ていたが、シリーズを引っ張っていくには批判の声もあったのかもしれない。

とらやの屋号がくるま菓子舗に変わったに続き、諏訪家が違う家になってる。持ち家で博の収入では新たに新築したわけではないだろうが、シリーズが新たに変化している感じがする。画面の質もなんとなく違和感が・・。博もそれまでは鋭い感じだったけど、ふつーのおいちゃんになっちゃってる。時代も昭和から平成に変わり、シリーズも転換点だろうか。

と、話は戻って満男はまだ浪人中、バイクで予備校に通う。引っ越していった後輩の泉ちゃん(後藤久美子)と手紙のやり取りが楽しみ、なかなか勉強が手に付かない。ふらりと帰ってきた寅さんが飲みに誘う。ちなみに役の上ではまだ未成年、飲酒させたら今だったら大問題になりそう。で、満男の恋の悩みを聞いた寅さん、二人で酔っ払って帰ってきてくるまやの面子と大喧嘩、翌日旅に出る。

そしてついに満男も泉を追って名古屋へ。バイクでやっと名古屋に着くが、バー勤めの母親夏木マリに泉は佐賀に居ると告げられる。その後転倒し、親切なおじさん笹野高史に助けられたと思ったらオカマだったりして、泉と再会。その晩泊まった相部屋の宿で満男は寅に会う。泉と満男が会っている間、泉のおじさんの焼き物の大家と話している寅さんは今回のマドンナ・壇ふみに会う。マドンナ登場はシリーズ最長時間とも言える1時間過ぎ。しかも家庭持ちで恋愛のれの字もなし。旦那が冷徹な高校教師で、満男を叱るが、寅さんがそっと反論。悟りを開いていますねえ。シリーズ中、もっとも冷静でカッコいいシーンではないでしょうか。

これまでのシリーズが好きだった人には、認めにくい部分もあるのかもしれないが、満男の恋もなかなか良かった。ヘルメットのままアイラブユーと囁いてキスしようとして頭をぶつけるところとか。もしもここから十数年、2人の共演が続いていたら・・・。夢とわかっていても願わずにはいられない。


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2006年12月30日

男はつらいよ 寅次郎心の旅路(男はつらいよ41)#717

さくらの手紙がオープニング。主題歌のバックには関敬六さんが。今回メインのゲストである柄本明の他、笹野高史、イッセー尾形らコメディ畑の名脇役がたくさん出てる。

寅さんが旅をしている途中一両列車が急ブレーキ。間一髪で助かった男を心配して寅さん朝まで付き合ってあげる。すっかりなついちゃった男は、ウィーンに一緒に旅行に行ってくれと言い出す。

ウィーンを由布院と勘違いする寅さんは、ウィーンが芸術の都であることもモーツァルトも知らない。ドナウ川の畔で日本の唄を歌いながら退屈で仕方がない。美人のツアーコンダクターお目当てにふらりとバスに乗ってしまう。

マドンナは後半3作目の竹下景子さん。32,37、41とたて続けのマドンナ、さぞかし山田監督のお眼鏡に適ったんだろうと思うが、他の山田監督作品ではあまり見ませんね。日本を離れ自立して生きていこうとする女性役。彼女の支えになっている現地に住むおばちゃん役で淡路恵子さんこちらも38作目に続き共演。アイドル女優だった彼女が十数年ぶりに戻ってきてこの役どころ、今だったら百恵ちゃんスクリーン復活がこの役だったらちょっとびっくり。でもその分淡路恵子さんの人生がしっかり出てる感じで、また見たいと言う人も多かったのではなかろうか。

この年から時代は平成に変わり、消費税も導入された。寅さんの行商では消費税は要らないよ〜なんて言ってる。くるまやもまた然り。

あと、ウィーンと言うことで、「第三の男」に敬意を称したパロディが数箇所。淡路恵子の旦那が(なぜか 笑)オーソン・ウェルズ!実はスパイをやってたらしいわ、とつぶやく。柄本明がパーティーで現地の美人とダンスを踊って舞い上がってホテルに帰ってくる際に、影が大きく向かいの建物に映し出されるシーンとか。あとは観光で第三の男に出てきた観覧車が見えると案内するところ。

飛行機が全然ダメで、男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花では大騒動だった寅さんがどうやってウィーンに行ったのかは、深くは突っ込まないようにしましょうね。



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2006年12月23日

男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(男はつらいよ40)#710

1988年 日本 100分

ついに40作目。あと残りカウントダウンされてると思うとなんだか寂しい。オープニングは夢なし。とらやもいつの間にか「くるまや」に変わっている。

満男の大学受験話で頭を悩ますくるまやは団子職人さんとウエイター?の2人が新加入。その分?あけみは不在。寅さんは信州で会ったおばあちゃん家に世話になる。死んだおじいさんが見える、という夜を過ごしたあくる日。家で過ごしたいというおばあちゃんを入院させるために美人の女医さんがやってきた。前作の最後で満男が寅さんに「人間はどうして生きているんだろう?」と問うが、今回は「人間はどう死を迎えるか」という話である。三田佳子演じるマドンナ女医さんもそこを悩み、寅さんに相談する。

舞台はまた柴又へ。短歌を研究している女医さんの姪っ子・三田寛子を早稲田大学に訪問する寅さん。寅さんが学校に行くのは26作やあともう1,2作あったような気がするが、早稲田の授業中に第20作に出演したワット君(中村雅俊)がとらやの2階で自殺未遂騒動をした際のエピソードを披露、爆笑を誘う。

最初のおばあちゃんは結局亡くなり、早稲田を訪れた際に出会った青年(尾美としのり)と、最後の別れに行くのだが・・。

三田寛子と尾美としのりのソフトな恋愛感情の経過を表すのに当時大人気だった俵万智さんの「サラダ記念日」の短歌が効果的に使われている。劇中では、三田寛子=俵万智さんという感じで、タコ社長の印刷工場でサラダ記念日を出版する。短歌も一部「寅さんが〜」に変わってたりする。シリーズの中では珍しい作りではあるが、なかなかよかったです。

マドンナ三田佳子は、結局信州に残り、寅さんは、身を引く形で島原へ旅に出ます。シリーズ後半に出ずっぱりな“すまけい”さん演じる医師がどうやら接近しそうだな、という雰囲気で、今回は特に恋愛は強調されていない。すまけい、意外と美味しい役が多い(笑)

そうそうそれから、前回は旅館の旦那役だった笹野高史さん、最近の山田映画「武士の一分」まで常連になっていくんですが、今回は最初の歌のバックとラストのオチに泥棒役で登場。歌も目が離せません。歌と言えばBGMにサザンが。

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2006年12月18日

男はつらいよ 寅次郎物語(男はつらいよ39) #706

1987年 日本 102分

映画が始まる前のBS2の寅さん百科で取り上げられていたように、「義侠心」がテーマ。義侠心と書けば難しそうだけど、要するに「困った人を助けよう」ということ。寅さんはよく、困ってる人を助けてる。とらやの面々にも「なぜ困っているのに助けてあげないんだ」と怒鳴ってる。それはとらやの一同も同じで、たまにタコ社長が適当なことを言いに来てもおばちゃんがびしっとたしなめる。シリーズを通してこの精神は貫かれているように思う。

さて、満男が駅前で出会った子どもは寅さんを探している。聞けばテキヤ仲間の子どもで、父親が亡くなり、別れた母を捜しているらしい。寅さん版母を訪ねて三千里の開始だ。大阪で警官のイッセー尾形に職務質問され足止めを食らい、和歌山でも会えずじまい。泊まった旅館で子どもは熱発してしまう。夜中に老医師の松村達雄(なんだかすっかりおじいさんになってる)をたたき起こし、たまたま隣に泊まっていたマドンナの秋吉久美子も応援に駆けつける。寅さんを子どもの父親と勘違いし、とうさんかあさんと呼び合う二人は意気投合する。

シリーズの中では珍しく恋愛感情が芽生えることなく?二人は別れるが、ここからはだんだんと寅さんの恋愛も少なくなっていく。年齢も年齢ですからねえ。島で母親の五月みどりと再会し、別れを惜しむ子どもを寅さんは厳しく叱り、柴又へ帰るのである。この別れのシーンは結構ジーンときます。小さいけど、母親を支えなければいけない子どもへの愛のムチかな。



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2006年11月28日

男はつらいよ 知床慕情 #687(男はつらいよ38)

1987年 日本 107分

待ってました!豪華キャストの38作目です!三船敏郎と淡路恵子。思えば野良犬で競演した二人が38年ぶりにまた並んで映画に出るわけです。しかも淡路恵子は21年ぶりの芸能界復帰。男はつらいよだからできた顔合わせです。敬意を称したのかオープニングの夢もなし。江戸川の桜の紹介で歌へ。

・・・

さて、柴又ではおいちゃんが入院中。寅さん帰宅し、お見舞い先で医者役のイッセー尾形とお約束のドタバタ。あけみの協力もあって閉めていたとらやを再開するが、全く役に立たない寅さん。いたたまれなくなって旅へ。

行った先は北海道知床。宿まで乗せてもらった車の持ち主は町の獣医の無愛想なおじさん三船。そのまま泊めてもらうことに。おじさんには駆け落ち同然で家出した娘がいたが、離婚して戻ってくる。その場に居合わせた寅さん、何とか間を取り持つ。すっかり知床に馴染んだ寅さんは、仲間の家に引っ張りだこ。

名曲知床岬に乗って知床の美しい自然が映し出される。BGMで歌が一局流れるのはシリーズでも珍しいが、この歌見終わったらつい口ずさまずにはいられない。先日世界遺産になった知床を大いに堪能できる。

このあと最後まで柴又には帰らず、知床編が続く珍しいパターンで、話の中心は獣医のおじさん先生とスナックのママの熟年ロマンス。二人の関係にいち早く気づいた寅さんが仲を取り持つ。

マドンナは2度目の登場の竹下景子。ラスト付近寅さんと急接近?するのだが・・・。

用心棒がそのまま高齢者になったような三船敏郎を見ることができただけで大満足!な一本でした。

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2006年11月24日

男はつらいよ 幸福の青い鳥 #683

1986年 日本 102分

青い鳥を探しに森を探検する寅次郎一家の夢からスタート!汽車の中で目が覚めて車掌(イッセー尾形)とひと悶着(笑)下関赤間神宮で小鳥のおもちゃを売り、ポンシュウの怪しいコンピュータ占いで南の方向が吉、と出たんで、九州は筑豊へ。

名前こそ微妙に違うがエピソードは一致する旅芸人一座の座長の元を訪れる。娘美保の志穂美悦子とボタ山の麓で再会。この二人の最初の出会いは8作目。娘に間違えて5000円渡すが、1000のつもりだったんで、駅のベンチで夜を明かしたことも明かされる。次は第18作目。娘は花形に成長。20作でもラストにちょろっと出てくる。その後座長の父は死去、娘は飲み屋で芸者して暮らしている。そして東京へ・・・。

今回寅さんはしばらく帰ってこない。曰く「青い鳥を探していた」とのことだが、その間に美保は上京、危ないところを看板屋の絵描き、長渕剛に助けられる。第26作のBGMにも長渕の曲が流れていたので、監督は長渕に思い入れがあったんだと思う。この役の通り長渕剛は絵を描いたり、志穂美悦子ともゴールインした。

で、話はそれちゃったが、今回はこの2人の魅力もあって活気溢れるストーリーが続く。美保に結婚相手を探してやろうと東奔西走する寅次郎、すれ違いながらもくっつく若い二人、久々の2階の部屋の夕暮れの寅さんとさくらのシーンが光ります。


その他
タコ社長の工場のトシオ(役者名不明)が故郷に帰るため、朝日印刷を退職。この人何気にずっと出てる。ゆかりちゃんに恋をしていたらしいが、ゆかりちゃんは彼氏がいたそうで、涙のお別れになりました。

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2006年11月22日

男はつらいよ 柴又より愛をこめて #681

1985年 日本 106分

日本人初の宇宙飛行士に選ばれた車寅次郎、出発間際になって仮病で逃げようとする・・・。という夢からスタート。駅で起きたら田舎の中学生役で松居直美が出てる。なんか急に最近の作品になったような印象。きわめて個人的な話だけど。

で、とらやではタコ社長がテレビ出演。とらや面々はあまり気にしていないようで、何かと思ったら尋ね人のコーナーで失踪したあけみを探してる。涙で帰りを請うが、こりゃ逆効果だな、とみんな。呆れたあけみも電話する。そこへ寅さん帰宅。あけみを探しに下田へ向かう。

全編を通じて景色が綺麗。カメラ割りもいいし、田舎の街角の風景も心温まる。あけみの泊まった下田の温泉旅館も、さくらの名前で働こうとしたスナックも雰囲気でてる。そして式根島の海。地元の人だけの隠れ名所的な場所も、寅さんは美人の先生と、あけみは島の青年と、別々に連れて行ってもらうのだが、これがまた綺麗!美保純さんの寅さんシリーズ最初で最後のヌードシーンもちらっと写るんだけど、大自然の中で健康的です。

で、女版寅さんとも言えるあけみの放浪の旅は、下田から式根島へ、島の青年と恋に落ちそうになるんだけど、これまでのような寅さんが若いカップルを見守るというのではなく、自分も島の先生と恋に落ちてあけみの存在すら忘れちゃう、っていうパターン。互角の存在なところが面白い。あけみの相手は田中隆三。田中裕子の弟。マドンナは2回目の栗原小巻。24の瞳になぞられた島の美人の先生役で、島から帰った寅さんにお約束の禁句ネタ。「島」「海」「美人の先生」ってところがおかしかった。満男が読書してる本が「二十四の瞳」だったりして・・。

ラストの失恋へ繋がる川谷拓三の挿話は、なんか唐突な感じもしなくは無いが、まあ現実ってこんな感じなのかな、なんて思ったりもする。とフォロー^^;

やっぱり寅さんにはロケが良く似合う。

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2006年10月23日

男はつらいよ 寅次郎恋愛塾(男はつらいよ35)#666

1985年夏 日本 108分

姥捨て山においちゃんおばちゃんを捨てに行く寅さんの夢からスタート。柴又では満男が将来音楽家になると言って先生にもっと足元を固めるよう進言される。夢を追いかけて何が悪い、ただし嫌いな勉強から逃げるのはダメだという博。学校の勉強は社会に出たら何の役にも立たない、とおいちゃん。おいおい、中学生にそこまで言うかい?>おいちゃん(笑)

寅は前回のラストから引き続いてポンシュウ(関敬六)と九州にいる。たまたま助けたお婆ちゃんの家で一杯飲んでいたら、その夜お婆ちゃんの容態が急変し、帰らぬ人に。墓を掘る役まで買って出る。このエピソード後日談がちゃんと出てくるんでお楽しみに。

で、今回のマドンナがお婆ちゃんの美人の孫・・・。東京では同じアパートに住む裁判官浪人中の男(平田満)が、そのマドンナ樋口可南子に恋をして全く勉強が手につかない。そして寅さんの御馴染み恋愛指南が始まる・・。

なんだか初期の頃の作品を見ているような懐かしさがある作品。寅さんは体で表現するギャグを何度かしてるし、平田満がマドンナの写真を挟んでいるところは、14作目の上條恒彦に似てるし、勉強が手につかない様子は10作目の米倉斎加年のようだ。公演のデートは大竹しのぶと中村雅俊のようだ。教授役で松村達雄さん再々再々登場してるシーンもどこかで見たような。最後に一緒に旅するシーンは本当に飲んでたんじゃないかなあ、と思ってしまった(笑)

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2006年10月16日

男はつらいよ 寅次郎真実一路 #660

1984年冬 日本 107分

ゴジラばりの怪獣映画風の夢でスタート。柴又では社長の娘あけみが夫婦喧嘩で帰宅中。爪楊枝が無かったんでロールキャベツにマッチ棒を刺してたら旦那が食べずに棄てたらしい。旦那に同情(笑)そこへ寅さん帰宅し、社長と帝釈天までの通りでストリートデスマッチ!御前様に割って入られるが、納得いかない寅は居酒屋で一人飲む。お金が無かった寅はそこで出会った証券マンと意気投合し、翌日証券会社を訪れる。結果茨城の自宅に泊めてもらい、目覚めると美人の妻に迎えられる。

最初にとらやの二階で下宿する男の役、意向はお巡りさん役で何度か登場した米倉斉加年が久々に登場。寅さんはその人妻役のこちらも2度目のマドンナ役の大原麗子に恋をする。当然米倉斉加年がいたら恋に発展しないわけで、失踪。

そしてマドンナと共に鹿児島に探しに行くのである・・・。最初がずっと柴又で後半ロケ、といういつもと逆パターン。鹿児島の旅館であやうい雰囲気になりかけるのだが、ここぞの時に谷よしのさんの女中さん登場!「私はきったない男ですから」とかっこよく去っていこうとするが・・・開けたのは布団部屋、出口の襖は隣・・・!

さらに旦那も帰ってきて一件落着。今回も禁欲の寅さんでした。

ちなみにラストでのフーテンの友人の関敬六さんはスリーポケッツ時代のメンバー。

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2006年10月08日

男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎(男はつらいよ33)#652

夜霧にむせぶ夢からスタート。しっかりマドンナ中原理恵が歌で出演。霧は劇中でも北海道の雰囲気をよく出すのに使われている。

柴又では満男が中学生になり吹奏楽部に入った。友達から1万円で中古のフルートを買う。寅さんは前半は帰ってこないパターン。最初は盛岡。久々登場の登(秋野大作)と再会し、家(これがまた観光名所の橋のすぐそばに・・!)を訪れるが、堅気の生活をしている登に義理だててすぐに帰る。なぜ今さら登が再登場したのか、シリーズものとして登のその後を気にしているコアなファンへの報告もあるんだろうけど、実はこの作品の真ん中くらいにマドンナ風子(中原理恵)にほとんどの渡世人がそこそこの女を見つけて堅気の生活に戻る、残るのは俺のようなバカばっかりだ、と話すシーンに繋げている。

で、北海道。寅さんが珍しく散髪しているところへ、理容師の免許を持つ風子が働き口を探しに現われる。マスターは人見明。この人もよく出てくる名脇役だ。街角で会った二人は食事→宿と流れるが、そこに相部屋の佐藤B作(役名は福田栄作。芸名みたいな役名 笑)が現われて、三人の旅が始まる。寅次郎相合い傘のような北海道のロードムービーを期待するが、B作さんの別れた女房が幸せに暮らしているのを見て、あっさり旅は終わる。

そして柴又。風子は北海道で会ったサーカスの男(渡瀬恒彦)に付いて上京。病に倒れて寅さんを呼ぶ。寅さんは渡瀬恒彦に風子から手を引け、と正面から対決!するんだけど、結局この渡世人の三人、誰も結ばれずに終わる。

後日談がいつもより長く、風子の結婚式で北海道の山の中、クマに襲われる寅さん、というどこかで聞いたことがあるような展開に。このままクマに食われて・・というのは世間が許さないんだろうけど(笑)

タコ社長の娘あけみ役で美保純が初登場!1作のみのゲスト出演っぽく見えるが、人気が出たのか続けてしばらくレギュラー出演することに。アドリブ満載で大胆な演技がよかったのかな。

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2006年10月04日

男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎(男はつらいよ32)#649

1983年冬 日本 105分

寅さんが帰ってくると、見合いの話が持ちきりなんだが、誰も本人に気付かず、ニセ寅さん(レオナルド熊)が登場!っていう夢からスタート。起こしたのはレオナルド熊。相方の石倉三郎も後半蕎麦屋の出前持ちで登場するんで、コントレオナルドの絶頂期かな。

話は寅さん柴又に帰らない新パターン。博の父親の3回忌で備中高梁に墓参りに行く。その帰り際、酔っ払った和尚の松村達雄と出戻り娘の朋子(竹下景子)に出会いそのまま泊めてもらう。翌朝、朝食を誘われるが「キリがありませんから」と断る寅だったが、急遽二日酔いの和尚のピンチヒッターで法事へ行くことに。寺の前で育ったから、と怪しく笑わせながら(ほとんど行商の話と同じ^^)、無事大役を務める。

その後もついつい寺に居ついてしまい、法事に参加する寅さん。ついに朋子との縁談話が街を駆け巡る。結婚するには坊主にならねばならぬ、と帝釈天の御前様に修行に戻る。

一方、和尚の長男中井貴一は大学にも行かず趣味のカメラに熱中、学費を使い込んだことからついに家を追い出される。恋人の杉田かおる(若っ!19歳です)が東京へ追いかけてとらやで落ち合う。

そして修行も三日坊主で逃げ出した寅さんの元に朋子が訪れ・・・。

かなりいい感じの二人だったが、柴又の駅のホームのシーンはなんとなく定番となった別れのシーン。のちのシリーズで3度別の役で出てくる竹下景子との最初の?別れだ。なんとなく山田洋次監督の竹下景子への信頼感がにじみ出ている1作でした。

さて、見どころはいろいろあるのだが、まずは二代目おいちゃん松村達雄。寺の和尚役で何度目かの復活。シリーズには欠かせない存在ですね。

それから博の兄弟シリーズ。残念ながら父親役の志村喬さんは 前年1982年に亡くなってしまったが、8作目の博の母の葬式の流れと全く同じキャストが登場。父親の家が映るが、8作目のときはSLが背後を走り、本作では同じ構図で電車が走ってる。凄いこだわり!博の兄弟は相変わらず仲が悪く、遺産で喧嘩になるが、ラストの後日談で、博は遺産をタコ社長の工場に寄付してることが判明。お礼に、と社長が満男に買ってあげたのはなんとパソコン。初期の頃のやつでしょうね。冒頭で喧嘩してた社長と博の仲直りも含めて演出凝ってる。そしてさくらの家に届いた年賀状で瀬戸内海にいる寅さん。再婚したレオナルド熊とばったり再会、洗濯物干したままだった、という台詞から、家族3人の洗濯物干しが映って終了。あの洗濯物、なんだか情緒があってよかったです。ハイ!

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2006年09月26日

弱者の世界(男はつらいよ雑談6)

シリーズには華やかなマドンナや豪快な人びとが出てくるが、実はそのほとんどが社会的な弱者であることが多い。マドンナにしてみても、夢を追いかけて貧乏な暮らしをしているリリー(浅丘ルリ子)やナナコ(木の実ナナ)。騙されてお金を取られ、取り戻そうとしている牡丹(大地喜和子)など、幸薄い子が多い。病弱であったり、障害を持っていたり、地方から出てきて身寄りが無かったり・・。

チョイ役で出てくる女性もやっぱり不幸で、第14作目の春川ますみさんや第6作目の宮本信子さんなど女で一つで子を育ててたりすることが多い。タバコぷかぷかのホステス風の女性もちょくちょく登場する。

彼女らがふっと心の安らぎを感じるのが、とらやの一家団欒である。とらやの面々が優しく接すること、お互いに冗談を交し合う夕食の場に参加することで、生まれて初めてと言ってもいいような家族の温かさを知るのである。その意味で、とらやの食事のシーンは重要な意味を持っていることが多い。おばちゃんの料理も意外と?凝ったつくりだったりするんで要注意。
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2006年09月25日

寅さんが歌う唄(男はつらいよ雑談5)

男はつらいよシリーズにはBGMはもちろんあるが、挿入歌がない。いつものテーマ曲以外は、TVから聞こえる歌や店に流れる歌くらいしかかからない。でもシリーズにはいつも歌が流れている。それはとらやで宴会中に誰かが歌う唄であり、寅が酔って歌いながら帰ってくる唄である。さくら以外は決してうまいとは言えないが、逆に味わい深く心に染み入る。日本民謡であったり、流行歌であったり、CMのテーマだったりする唄の数々。数十年経った今でも映画と同じく記憶に残る曲ばかりである。

15作目 美空ひばり「悲しい酒」
16作目 桜田淳子「青い鳥」
17作目 森昌子「せんせい」
20作目 憧れのハワイ航路
21作目 ピンクレディー「UFO」

珍しいところでは26作目のマドンナ伊藤蘭さんが勤めるセブンイレブンでは必ず長渕剛の「順子」がかかっていた。主題歌でもわかるとおり渥美清さんは歌うまいんだけど、劇中ではほとんど酔っ払って歌ってるシーンしかない。

個人的に一番好きだったシーンは第31作目で、都はるみと旅館に泊まった際歌っていた「矢切の渡し」。都はるみが「♪連れて逃げてよ〜」と歌えば寅さんが「♪ついておいでよ〜」と返すところだ。このあとスター役の都はるみに「お姉さん、うまいねえ。銭取れるよ!」と続くわけだが、こういう歌での切り返しもうまい寅さんでした。
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