2014年05月13日

新・仁義なき戦い/謀殺 #2079

2003年 日本 

ピラニア軍団でチンピラ役だった小林稔侍が四半世紀の時を超えて親分役で登場!と思ったら速攻で親分を降ろされそうになる。およよ・・と思ったら、なかなかしたたかに跡目争いを利用している。やりますねえ。旧シリーズの金子信雄に負けずとも劣らぬタヌキ組長。

で、跡目の最有力が渡辺謙、経済ヤクザの高橋克典、現代風な部分もあれば昔気質のヤクザもいて、2003年版にふさわしい出来栄えだ。旧シリーズがあれだけヒットしたんで、新シリーズやりにくいんだろうけど、面白かった。最後は前回と同じような感じでドタバタ劇。

できればメンバー固定で仁義なきシリーズを続きモノでみてみたいのは贅沢か?
posted by 映画のせかいマスター at 15:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 仁義なき戦い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月09日

新・仁義なき戦い #2076

2000年 日本

阪本順治監督によるリメイク版。リメイクと言っても舞台は大阪、時代も変わり平成風なアレンジ。前のシリーズの良い所も残っているが、現代におけるヤクザを表してるのかも。派手にドンパチというより裏社会で精巧に動いてるイメージだからねえ。今作ったら全く違った経済映画になりそう^^;

キャストも変わり、前の脇役軍団は、岸部一徳を筆頭に、村上淳、小沢仁志、松重豊、哀川翔、早乙女愛、余貴美子らが固める。織本順吉は唯一?引き続き登場のメンバーかな??
最後は派手にやっちゃって、主要メンバー豊川悦司、布袋寅泰、佐藤浩市らも銃撃戦に。続編は考えてなさそうな作りだけど、2003年にもう一本あるのだ。次にチェックします。
posted by 映画のせかいマスター at 14:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 仁義なき戦い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月28日

その後の仁義なき戦い #2071

1979年 日本 128分

深作5部作からの3部作を経て工藤栄一監督が新たに撮った仁義なきシリーズ。主役は交代したものの、幹部連中はお馴染みのメンバーが顔を揃える。今回は若手にスポットを当て、宇崎竜童、根津甚八、松崎しげるが組の中で運命を弄ばれながら人生を駆けていく。

松崎しげるや竜童組の歌が耳に残るが、松崎しげるって、その歌唱力からするともっと売れても良かったんじゃないかなーと思うんだけど、ジャンル的に目立たなかったのだろうか?俺が知らないだけ?劇中でも最後は歌手に転身して、そのTVを根津甚八が居酒屋で見てるシーンがある。役柄的にはどうしようもないチンピラなんだけど、それだけに刹那的な雰囲気が残る。

金子信雄、小池朝雄、成田三樹夫らの常連組と若き日の原田美枝子のヌードも!
posted by 映画のせかいマスター at 14:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 仁義なき戦い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月09日

深作親子の「仁義なき戦い」

「サイゾー」という雑誌にアニメ監督の押井守氏が二世の著名人と対談するコーナーがあります。その中で映画監督の深作欣二の息子、深作健太氏との対談がありました。

深作欣二監督といえば黒澤明監督がハリウッドと揉めて降板した後の「トラトラトラ」に助監督としてクレジットされ、以降、日本映画を支える大監督でしたから、その跡を継いで息子さんも映画監督になるというのは、苦渋の選択だったのではないでしょうか。

その中で健太氏が面白いことを言っていました。父親(欣二監督)の頃は、戦後の焼け野原から出発して、何も無い原野を開拓することが出来た。しかし、現代を生きるぼくらには開拓すべき原野が無い。と。まさにその通りですね。最近の若者が夢が無いとかいわれていますが、ここにも原因があるでしょう。その前の世代には、新たに開拓すべき分野が転がっていた。現代に何が残っているのか、と。

しかし、その健太氏が勇気付けられたのが名作「仁義なき戦い」だったそうです。仁義なき戦いの中から、道を外れたっていいんだぞ、という父親のメッセージを受けた、と言います。最近の内にこもる方向にばかり目が行っている風潮の中、ヤケになって火炎瓶を投げるような外へ広がるパッションを表現できれば、と言います。

親子の世代間で映画を通して、しかも自分が作った作品でメッセージが伝わっていく、というのは凄いことですね。それだけ色褪せない名作と言うことであります。

posted by 映画のせかいマスター at 06:25| Comment(0) | TrackBack(1) | 仁義なき戦い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月13日

新仁義なき戦い 組長最後の日 #539

1976年 日本 91分

シリーズ通算第8作。日本最強の関西の暴力団・坂本組と九州の岩木組の後継者とされる若者頭の野崎修一の争いを描く。だんだんと抗争が激化していく様子が過激になるばかりの殺し合いとともに展開される。どこかでミスったためにさらに激しい抗争になったり、止めをさせなかったために話が大きくなったり、という歴史のあやをよく表している。銃で撃たれて焼却炉に放り込まれたり、ダンプで轢いたり、前作と続けて見たのでいい加減食傷気味になってしまった。

主人公の野崎はもちろん菅原文太。一歩も引かない執念深い男としてシリーズの中でも凶暴度が高い。話し合いで手打ちにしようとする親方衆を横目に復讐の限りを尽くそうとする。この作品を見たら他のシリーズでの菅原文太がおとなしく見えてしまう。

小沢栄太郎、藤岡琢也らが組長役で出てくるが、やや今までと比べると俳優陣が小ぶりなのでいささか物足りない。ストーリーは壮大になってきているだけに残念。
深作欣二

posted by 映画のせかいマスター at 05:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 仁義なき戦い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月12日

新仁義なき戦い 組長の首 #538

1975年 日本 95分

組長の首っていうからにはついに山守組長との直接対決か?と思っていたら、これまでのシリーズ全てに山守組長役で出ていた金子信夫は出て来ない。舞台も小倉に移動してまったくの新しい作品として生まれ変わった。最初は九州弁の仁義なき〜に違和感があったが、なかなかどうしてこれが面白い。実録というのでモデルがあったんだと思うけど、菅原文太が大活躍。これまでやや抑え気味だったのでスッキリ爽快!な印象だった。こういう映画が作れるんだったら、まだネタは豊富にあるはずなので、もっともっと続いて欲しいシリーズだった。が、残念ながら次で最後になる。平成になっての新シリーズは今のところ見る予定が無い。

門司下関フェリーで敵対ヤクザの組長を殺って7年間の懲役を経て出所した菅原文太だったが、大和田組の反応は冷たかった。獄中で兄弟関係を交わした小林稔侍、ギターを持った渡り鳥に憧れて小林旭と名乗る男の3人は、大和田組を相手取り、500万円を要求する。一方大和田組では組長の跡目争いを室田日出男、成田三樹夫、織本順吉が争っていた。中でも知恵の立つ成田三樹夫は菅原文太を利用して室田を襲撃させる。

前シリーズから引き続く個性派俳優らがここでもいいキャラクターを演じているので、話題には事欠かない。まずは菅原文太一族から。ピラニア軍団の小林稔侍がついに主役級の役に。ラストのキャバレーでの新組長襲撃までずっと出ずっぱり。小林旭を名乗る男は三上寛。本人と同じような青森県出身のフォークシンガー役。室田日出男と刺し違える。さらに渡瀬恒彦。大和田組に抜擢されながら最初の菅原文太の恩を忘れず、最後は菅原サイドに寝返る。身代わりで警察に捕まって厳しい取調べにも瀕死で耐えるど根性役。この人このシリーズではオイシイ役が多い。そして山崎努。ヤク中で大和田組長からも見放されているが、組長の娘梶芽衣子の恋人のため、微妙な位置にいる。成田にそそのかされて大和田組長の首を獲る。

で、大和田組。組長は西村晃。最初はイマイチだったが、だんだんと筋が通ってきて、これからという時に山崎努に殺されてしまう。西村組長が二代目に推薦したのは成田の造反を恐れて織本順吉。能力は無く、結局自ら組長の座を成田に譲る。組長が織本と菅原を兄弟の杯を交わさせたことから、のちの抗争につながる。

面白いのはひし美ゆり子。室田→成田の愛人としてキャバレーのママに座る。下げマンで付き合った男は次々に死んでいく。成田を殺しに来た菅原を誘惑したり、セクシーシーン満載。この人なくして本作は語れない??

大阪まで車で追いかけていくシーンは前シリーズでも似たシーンがあったが、ターミネーターばりに追い続ける菅原文太の渋いところが遺憾なく発揮されてとっても良かったです!

深作欣二
posted by 映画のせかいマスター at 05:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 仁義なき戦い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月10日

新仁義なき戦い #537

1974年 日本 98分

舞台は昭和25年広島・呉。旧シリーズの最初に戻った。山守組長・金子信夫以外は全てメンバーチェンジで、仁義なき戦いサブストーリーの開始である。広能昌三が元に戻ってもう一度呉から人生をやり直すと言えばわかりやすいだろうか。人気マンガ「代紋TAKE2」もこの設定からヒントを得たのでは??

で、菅原文太の役は三好万亀夫。その他も旧シリーズの人気メンバーがほぼ復活。宍戸錠なんかは梅毒で脳をやられたままだ。山守組から独立し呉を制圧しようとするのは元山守組員の青木(若山富三郎)。シリーズ初登場ながら貫禄ある組長の役。彼を狙うと豪語するが、実際には手も足も出ない田中邦衛は前シリーズの役を引きずっている感じ。渡瀬恒彦も然り。

ざっとストーリーは相手組の組長を菅原文太が殺害、8年後に出所するところまで前作どおり。戻ってきた文太を若山、中谷一郎、金子、田中らが歓迎し自分の懐刀にしようとする。内紛はまず若山が広島の海津組に接近した中谷を殺害、自らが海津組へ近づく。若山は文太を誘うが、文太はかわす。文太が一時四国へ行った間に若山は勢力を拡大していく。難波組二代目に自分寄りの室田日出男を推し、反対する松方弘樹を襲撃する。松方のム所仲間であった文太は山守の陰謀もあり、青木襲撃を決意する。

という昭和34年までの話となっている。出所してから1年間で、山守組長の暗躍を踏まえた呉での出来事である。前シリーズが実話を元にしているだけに盛り上がっておいて結局対決なし、なんて展開もまたリアルではあったが、今回はストーリー的には起承転結があって単純に面白い。ただやっぱり前作とキャラが被ってしまう。ま、それはそれで面白いのだが。さて新シリーズ3作では、前シリーズで獲れなかった(獲らなかった)山守組長の首を獲ってしまうのだろうか?・・と思っていたら、次からは話のつながりはないようだ。

深作欣二

posted by 映画のせかいマスター at 06:25| Comment(0) | TrackBack(3) | 仁義なき戦い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月25日

「仁義なき戦い」と「ダイナマイトどんどん」

先に見てしまったので気付かなかったが、岡本喜八監督の「ダイナマイトどんどん」はヤクザシリーズ全般の最高のパロディ作である。こと「仁義なき戦い」を見ても、キャスティングといいキャラクター設定といい、あのキャストが・・!という出かたをしている。

まずは主演の菅原文太。ダイナマイト〜ではちょっとズッコケの役である。広能の面影は・・無い。そしてライバルが北大路欣也。にくい演出だ。
さらにトーナメント1回戦の敵のピッチャーが田中邦衛、ここもしっかりと溜飲を下げられる。組長が金子信夫、ここでもコミカル。

絶対ペアで見て欲しい。

ダイナマイトどんどん #377
仁義なき戦いシリーズ

深作欣二
岡本喜八監督
posted by 映画のせかいマスター at 19:49| Comment(0) | TrackBack(1) | 仁義なき戦い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月24日

仁義なき戦い 完結篇 #446

1974年6月 日本

前作から5年後の昭和44年から45年にかけての広島ヤクザ社会を描く。脚本が高田宏治に代わったが、笹原資料を基に前作までのキャラクターが勢揃いしている。

組の構成は多少変化していて、武田明(小林旭)が江田(山城新伍)、早川(室田日出男→織本順吉に役者変更)らと暴力団ならぬ政治結社天政会を設立し、山守は会長を退いている(が、愛人には会長復活を虎視眈々と狙ってる旨を伝えてる。転んでもタダじゃ起きません。)新たに松村保(北大路欣也)が理事長として武田の後釜として着実に力をつけてる。2作目に千葉真一がぶっ飛びで演じていた大友勝利が本作では宍戸錠となって復活。相変わらず強烈なキャラクター健在。

網走刑務所に服役中の広能は獄中で手記を執筆中。広能組は氏家(伊吹吾郎)が仕切るがパワーダウン、同じく服役中の槇原組もやや乗り遅れている。広能の兄弟分である市岡輝吉(全5作に3人目のキャラで登場の松方弘樹)が天政会と抗争を始めようと狙っている。まずは天政会の反主流派の早川、さらに犬猿の仲であった大友を引き込み勢力を拡大していく。
仮出所した槇原(田中邦衛)に大友らが近づく。「呉の槇原が松村に肩越されて黙っちょれん」と啖呵をきるが、その直後松村にシノギを渡され速効で態度一変、手のひらを返して松村に付く。

一大勢力となったのを恐れた天政会は市岡を殺害(松方さん3度とも華やかに散ります!)、大友は逮捕、早川は引退を表明。事態は収束に向かうと思われたが、早川は反松村の勢力である百人会を結成、そしてついに広能が出所してくる。

・・・

上映されたのは1作目から2年だったが、作品の中では25年が経過している。武田の言葉通り、2回り下の奴らに命を獲られる時代、引退を意識し始めるのも当然ではある。そして文字通り命がけで広島をまとめた松村は、同じ北大路がやってるから、というのもあるけど2作目の山中を髣髴させる。もし生きていたら・・と、思ってしまうのは決して狙ってないわけではないだろう。

全5作に登場しながらも、広能と山守組長は一戦交えることなく終わってしまうのは残念だが、一人の男の人生としてはそんな感じなのかもしれないと思う。第4作で山守との因縁は終わってしまっていたかのようにも見える。その上での第5作完結篇は、その人気のあまり後からくっつけたわけだが、番外編だった第2作も生きてくるし、シリーズの終わりとしては申し分ない出来栄えになっている。実は同じ年にすぐ新シリーズが始まるのであるが、未だに根強い人気の第1シリーズ5作は完成度の高いものであることは言うまでもない。意表を突いた想像もできない展開、それぞれの人間描写、スポットが当たる時間は短いものの端役の一人ひとりの人生をうまく描いていると思う。

深作欣二

posted by 映画のせかいマスター at 06:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 仁義なき戦い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月23日

仁義なき戦い 頂上作戦 #445

1974年1月 日本

シリーズ第4作は3作目の続き。山守組は武田、江田、槇原に加え、寝返った早川と、万全の体制が整っている。対する広能、打本、明石連合は義西会の岡島会長(小池朝雄)若頭の藤田(松方弘樹)や打本の舎弟の川田組(顔だけなら一番怖い三上真一郎)を引き込もうとしていた。今すぐにでも開戦!という感じで助っ人らが広島に集まってくるが、さすがにここまで大きくなってしまうと世論や警察、組の関係が絡みなかなか動き出すことができない。散々飲み食いした金を武田に回す山守組長や、ここぞとばかり山守の女に手を出す岡島など、緊張の中にもいろんな駆け引き(笑)が見られる。

ついに立ち上がろうとする広能だったが、一度目は若手に止められ二度目は直前に逮捕されてしまう。これは激化する抗争を鎮静するための警察の作戦で、組長クラスを次々に逮捕していく。結果打本は腰砕け、明石組も撤退、抗争は終焉せざるを得なくなってしまう。

前作から引っ張っておいて、本格化する前に沈静されてしまうという、いささか消化不良のストーリーであるが、それが却って現実味を増していて、ノンフィクションであることを思い出させる。

ラストの裁判所の廊下で菅原文太と小林旭が結果を振り返るシーンは、いろんなことがあって、目的は達せられなくて、山守組長よりも懲役が長いといういわば敗者の菅原の話を、敵であるはずの小林が聞いているという印象的なシーン。これでシリーズ最後、の予定だったらしいが、あまりの人気でもう一作作ったそうだ。そして次の第5作で(ひとまずであるが)大団円を迎えることになる。

深作欣二

posted by 映画のせかいマスター at 05:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 仁義なき戦い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月22日

仁義なき戦い 代理戦争 #444

1973年9月 日本 102分

3作目からは4作目へと続く広島抗争を描く。代理戦争とは当時の米ソ冷戦下でよく使われていた言葉だそうだが、本格的に抗争に入るまでをそれに見立てている。

主な人間関係は

山守組
山守組長は健在。槇原(田中邦衛)はしっかり槇原組を結成、山守組の中でも良いポジションをキープしている。仮出所している立場上、保護監視の名目で山守組に戻ってきた広能であったが、当然組長も槇原も気に入らない。親交のある神戸明石組の岩井信一(梅宮辰夫)と村岡組の舎弟打本(加藤武)を兄弟とし、勢力の拡大を図る。

村岡組
前回の組長村岡は体調不良で引退。若頭の松永弘(成田三樹夫)、出所した江田省一(山城新伍)、今回初登場の武田明(小林旭)らは、まずは跡目に山守組長をおくことを提案し、村岡組は山守組と合併する。打本のみは明石組との関係が村岡にバレ、蚊帳の外に置かれる破目に。

明石組
明石辰夫組長(丹波哲郎)のもと、山守組からはじかれた打本を支援する口実で中国地方を攻める足元固めをする。しかし、山守組が明石組と対立する神和会と縁組になったことから、対立を深めていく。

そして広能
打本と明石組の間に入るが、打本にとっては裏目に出てしまい恨まれる。山守組と神和会の縁組の際には、これに乗じて山守親分の引き摺り下ろしを画策するが、武田に阻まれる。武田から除名され、明石組と組む。明石ー広能ー打本連合VS山守ー神和会の抗争の始まりである。

という文章のみではなかなか理解できなさそうな感じだが、見慣れるとさほど複雑ではない。打本の手下の早川(室田日出男)のように、あっちに付いたりこっちに付いたりというのを除けば、広能と山守組長の18年の因縁は普遍だし、小林旭がズドーンとかっこいいんで柱が立った感じ。菅原、小林、成田、山城という顔ぶれが並ぶとやっぱり豪華。最初から次回に続く予定で作られているのでストーリー的にはさあこれから、というところで終わるが、キャストで腹いっぱいである。

さらに広能組の組員で、大抜擢された川谷拓三。スクラップを盗んで女に貢いだのがばれ、指だけじゃ足りないとばかりに手首から摘めちゃう。新たに加入した渡瀬恒彦に自分の女を抱かせ、槇原を殺させに行かせる。女が渡瀬に本気で惚れてしまったのを知るや、再度暗殺に向かった渡瀬のことを相手にチクって自分は逃げていく、という重要な?役割をこなしている。渡瀬も報われないのはいつも若者、という役割で、無鉄砲に突っ込んでいって壮絶な最期を迎える。

シリーズ3作目にして本格的な流れが出来てきてて、最初から見てると絶対はまりますね。
映画と一緒でブログも4作目に続く、で終わります。

深作欣二

posted by 映画のせかいマスター at 06:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 仁義なき戦い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月21日

仁義なき戦い 広島死闘篇 #443

1973年 日本 100分

今回の主役は北大路欣也。前回の舞台である呉の山守組から少し離れて広島市が舞台となっている。前回の山守組長的な存在を村岡組長(名和宏)が務めている。もちろん菅原分太や金子信夫も出演するが、今回は脇役に徹していることがシリーズの重みを増している。

時代は昭和25年〜30年まで。山中正治(北大路)は賭博場で暴れ刑務所に。丁度広能昌三(菅原文太)が土井組長殺害で服役中で監禁所にご飯を差し入れするという取ってつけたようなエピソードから始まる。これは原作の中にはちょっとだけしか出てこない山中のキャラに目をつけた脚本の笹原和夫がシリーズに組み込んだためで、実際には山中と広能に面識はなかったようだ。その点以外では村岡組と大友組の人間関係はその後のシリーズにうまく引き継がれており、脚本のうまさがさらに引き立っている。

さて、物語はその後出所した山中が大友連合と揉めボコボコにされる。介抱した村岡組長の姪靖子(梶芽衣子)を食っちゃって飯塚に逃げるが、そこでの活躍を買われ再び広島へ戻ってくる。その頃(昭和27年)広島では、村岡組と大友連合会が、広島競輪場の警備を村岡組が独占したことから再び険悪なムードになっていた。村岡の兄弟分の時森勘市を抱き込んだ大友勝利(千葉真一)は、村岡組を襲撃。村岡は山中に報復を指示する。山中は呉で広能組を結成していた広能に相談。広能が動こうとするが、時森は山守組長(でたー!金子信夫)に泣きつく。

というやや、ややこしい展開の中、広能は時森を処分(前田吟が「まあ、一杯飲んで」と差し出された日本酒をキューっといき自首するシーンはなんだか凄かった)し、山中は大友組の残党を殺害し、無期懲役となる。刑務所で叔父貴の高梨(小池朝雄・この人も悪人似合う!)に靖子と別れさせるために山中をヒットマンとしたことを告げられる。注射器で血を抜き、口から吐いて結核を装い病院に運ばれた隙に脱走。靖子の元に急ぐが、すでに脱走したことを聞きつけた村岡組長は嫁に出していた靖子を家に戻しており事なきを得る。

こうして村岡組長に踊らされた山中は出所した高梨を殺害し、警察に追われ隠れた家の中で・・・。

前作と比べると金子信夫の狡賢さには敵わないものの、これまた村岡組長の謀略が描かれている。腹心である成田三樹夫が一本筋を通しているのが救い。大友連合と村岡組は大抗争になる前に世論に後押しされた警察が活躍し手打ちとなるが、大友(千葉真一)のチンピラ風のたたずまいと裏腹に無茶苦茶えげつない仕打ち(川谷拓三を海で引きずりまわした上、吊るして射撃の的に!!!)や山城新伍、室田日出男、八名信夫らの元気な姿も拝める。

菅原文太の渋さに比べて北大路は後先を考えず突っ走る青春ストーリーとも見れる。シリーズを通して若者の弾けるエネルギーと、それを裏で操る老獪なお偉方という構図が見るものの心を打つ。

深作欣二

posted by 映画のせかいマスター at 05:40| Comment(3) | TrackBack(1) | 仁義なき戦い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月20日

仁義なき戦い #442

1973年 日本 100分

飯干晃一原作、深作欣二監督のヤクザ映画の金字塔ともいえるシリーズの1作目。タイトルの「仁義なき」とはそれまで義理人情で描かれていたヤクザ社会をカネのためなら裏切り寝返りも平気な世界として映し出していることに由来してる(と思う)。

東映の正月映画第2弾(第1弾は高倉健の「昭和残侠伝 破れ傘」と「女因さそり」)として、実在の呉市の暴力団抗争の中心人物である美能幸三が獄中で書いた手記を飯干晃一がまとめ、笹原和夫がさらに取材を重ね脚本を書いた。高倉健の任侠シリーズのブームが去りそうな時代に新たなヤクザ映画として大ヒットした。

物語は戦後の闇市から始まる。復員兵の広能昌三(菅原文太)は仲間の復讐に無法者を殺害し刑務所に入る。出所後待っていたのは地元ヤクザの山守組長。前半は山守組と土居組の対立を描いている。刑務所で兄弟の契りを交わした若杉(梅宮辰夫)が絡み、広能は土居を襲撃。しかし若杉は・・・。

そして広能が再び服役中、山守組は分裂、若頭の坂井鉄也(松方弘樹)が台頭、新開宗一(三上真一郎)一派との間に内部抗争が勃発する。中でもイケイケの有田(渡瀬恒彦)らはヒロポンで大儲け、裏で山守組長もその市場にあいのりしてる。坂井らは新開一派の一掃するが、・・・・。


泣き落とし、命乞いとなんでもやって私腹を肥やす山守組長(金子信夫)、イイ感じで横から入ってくる奥さん(木村俊恵)こっちに付いたと思えばまたこちら、とスパイ行為を繰り返す田中邦衛、ヒロポンを売って一旗挙げようとする渡瀬恒彦、キャストも凄いが、キャラクター祭りである。

2作目からは使われなくなったが、昭和○年、誰々死亡のテロップと共に流れる「ちゃらら〜ん」というBGM、よくコントに使われていたが、オリジナルをやっと見れた。

この後全10作、平成に入ってもさらに続編が作られているが、主要な登場人物が次々に死んでいき、一体次からどうなってしまうのだろう???20世紀の終わり、馳星周の小説に度肝を抜かれたが、その20年前にこれほどぶっ飛んだ映画があったとは!誰も先が読めないストーリーから目を離せない。

折りしも2005年9月衆議院選挙で広島の選挙区で立つ抵抗勢力の首領(ドン)、亀井静香氏に向けて、小泉自民党が放った刺客(ライブドアの堀江社長)。世の中は政界の「仁義なき戦い」に興奮したが、亀井氏の応援に菅原文太が駆けつけていた。もちろん当時よりもふっくらして白髪が多くなっているがその佇まいは健在!

現代でもまだ人気は継続中なシリーズ。2005年9月発売の「大衆EX」10月号では特集が組まれている。文中ややこしくて書けなかった人物の相関図もあり!

深作欣二

posted by 映画のせかいマスター at 06:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 仁義なき戦い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月19日

仁義なき戦いシリーズ

32年前の作品でありながら未だ根強い人気を誇る「仁義なき戦い」シリーズ。
まずは第1シリーズ5作品を見ました。感想は・・凄い!の一言。詳細は明日以降書くとして、シリーズの時代背景をまとめておきます。

仁義なき戦い#442
 昭和22年から昭和30年。呉市にて主人公である広能昌三が、山守組員となり、組長と反目していく姿を。
仁義なき戦い 広島死闘篇#443
 昭和25年から昭和28年。広島市の村岡組の若手山中正治の人生を。
仁義なき戦い 代理戦争#444
 昭和35年から昭和38年。呉市、広島市。関西を巻き込んで広島ヤクザ抗争が激化していくまでを。
仁義なき戦い 頂上作戦#445
 昭和38年から昭和39年。広島市。代理戦争で火がついたヤクザ抗争の成行を。
仁義なき戦い 完結篇#446
 昭和44年から45年。その後の広島ヤクザの世代交代の軌跡を。

新・仁義なき戦い
新仁義なき戦い #537 (1974)
仁義なき戦い 頂上作戦 (1974)
新仁義なき戦い 組長の首 #538 (1975)

深作欣二

その後の仁義なき戦い #2071

平成シリーズ
新・仁義なき戦い #2076
新・仁義なき戦い/謀殺 #2079

仁義なき覚書
深作親子の「仁義なき戦い」
「仁義なき戦い」と「ダイナマイトどんどん」
posted by 映画のせかいマスター at 17:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 仁義なき戦い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする